▼ エギおじと主人公
「ねーいい加減機嫌直してよエーギル。」
部屋に不法侵入してきたと思ったら
コノハの腹に頭を埋めるように抱きついたまま
動かない男の頭を撫でる。
思ったよりも柔らかい白い髪は意外と心地がいい。
たまにあるのだ。こういうご機嫌ななめな日が。
「エーギル?寝てる?」
「起きてる」
寝てるのならどかしてやろうと思ったのに
それを見こされてるのか即答された。
その言葉にはハッキリしていて今にも寝そうという訳でもない。
「なんでエーギルはたまにそんなこまったちゃんになるのさ。」
「…」
「もー…エーギルちょっとこっち向いて。」
頭を撫でながらそう言うと
大人しくこっちを向いてくれる。
不貞腐れた子供みたいな表情の男の頬に1つ唇を落とすと
途端に機嫌良さげにコノハを抱き上げてくる。
「ちょぉあ?!」
「お前は本っ当に俺様を燃え上がらせるのが上手いな?」
「はい?!」
さっきの不機嫌さはどこへやら。
あぁ本当に嵐のような男だこと。
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