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天使長と主2ちゃんと恋のおまじないと

恋のおまじない

と呼ばれるものは多数あれど、
ぱっと思い浮かぶものといえばなんだろうか。

少女が思い浮かべたのは
自分の血をチョコに混ぜるというものだった。


「というわけで作ってみたんですよ天使長。」
「どういうわけですか?」

和やかなランチタイムに何を言っているのかと
まるで生ゴミを見るかのようななんとも言えない顔をして
天使長は少女を見ていた。
並べられた皿は湯気を上げ今にも食べてと言わんばかりだ。

「いや、私天使長のこと大好きじゃないですか。」
「likeではなく?」
「LoveですよLove。大好きなんですよ。」
「その大好きな人をアプリバトル中
 死んでいるからと言って体内を漁るのですか。」
「愛は爆発するものなんだ天使長。」

そう言いながら少女は
天使長が作った昼ごはんを食べる。
いつからだろうかこうやって昼食を共にするようになったのは。

「私の気持ちが伝わってないのかなとおもってつい。」
「…甘いものはあまり好まないのですがね。」
「でも食べてくれるあたり優しいよね天使長。」
「…まぁ、コノハ様の頼みですし。」

昼食を先に食べ終わった天使長がパキリとチョコを噛み砕く。

「そういえばコノハ様。」
「ん?」
「天使は、脱皮すると知っていましたか?」

天使長がうっすら微笑んだ気がした。


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