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「#幼馴染」のBL小説を読む
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- ナノ -


冥の天使長の不憫


時に、このゲームは妙なデバフが発生することがある。

…たとえば、大人が子供になるとかそういう。



「オァアアアアアア!!」
「お、落ち着き下さい我が召喚主サモナー・コノハ様!」


少女は半狂乱で泣き叫んでいた。

「やだああああああああ!
 私のふかふわ雄っぱい天使長どこおおおおおお」
「ふか…?い、いえそれは置いといて」

天使長、と呼ばれたその天使は
齢は7つほどだろうか、それはそれは美しい少年だ。

「髭!!!ひげが!!!!ない!!!!!!!!!!
 オッアわたしよりすべすべのもちもち!!!!!」
「コノハ様!!!!落ち着いてください!!
 あとどさくさに紛れて色々なところを
 撫でさすらないでください!!!!」
「やだぁあああああああああ」
「ひっおやめください!!
 羽の付け根は!!ッ!付け根はッ!敏感でっうぁッ」
「ほあっ天使長の匂い…天使長いいにおい…んへ…」
「においをかがないでください!!」

少女は天使をぎゅっと抱きしめてスンスンと鼻を鳴らす。
石鹸と僅かな汗のにおい、
干したてのタオルにくるまるような温かさに
思わずあくびが出てしまう。

と、同時にデバフが解除され、たの、だが…
大きな絹を割く音と、半裸の髭の天使。

「ほあーーーーーーーーーーーー
 ふかほわ雄っぱいおかえりーーーーーーーーー」
「………」

何が起こったのか分からないという顔の天使長を他所に
少女は嬉しそうに抱きついてその胸に頬ずりをする。



その後、
少女がとうとう天使長の服を破いたと勘違いされて
しこたま怒られたのは暫く後の話。


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