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たんがろぱっぱと主2

「パパ」

少女はそばに寄り添う男をそう呼んだ。
男は日に焼けた鍛え抜かれたその腕で少女の頬を撫でた。

「…えへへ…ずっとパパ
 って呼んでたから、なんか、つい呼んじゃうや。」
「そうか…。」
「えと…タンガロア。」

男は名を呼ばれると嬉しそうに微笑んだ。

「コノハよ。俺は、とても嬉しい。」
「…名前呼ばれるだけなのに?」
「ああ。」

男は少女の手を優しく包み込む。
父と子ほどの差のあるその手は、恋人のように甘く絡み合う。
否、二人は恋人なのだ。
男は少女を子と呼び、少女は男を父と呼んだ。
しかし日々を共にするうち、
男は少女に子を思う愛にしては重く、
父にしてはどす黒い感情を抱くようになっていた。
そして、それは少女も同じだったのだ。

「この『俺』はお前の父ではなく…伴侶となれたのだなと。
 …コノハよ、お前は違うのか?」
「ぅ、…その、私も…
 タンガロアに名前呼ばれるのは、すごく、すき。」

少女は素直な気持ちをそっと告げると
男は笑みを深くしてそっと少女を抱きしめる。

「コノハよ、」
「ほあ」
「コノハ、俺はお前に触れるのが好きだ。」
「た、タンガロア?」
「…お前は嫌か?」
「嫌なわけない!、タンガロアに、触られるの、
 …すごく好き、だから…」

少女はおずおずと男に身を寄せる。
男から、トクトクと早い鼓動が聞こえてくる。

「もっと、さわって、」
「…触れても、良いのだな。」
「う、うん…好きに、して」

少女は真っ赤に染めた頬を隠すように
男をぎゅっと抱きしめた。


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