やこさん2 | ナノ (エッグキラーイーターズ・アタック!)




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その、後


結局というか当然というか、キスだけで止まるはずないじゃんねぇ?ってことで、ふれてなでてなめてすってかんでソファで1回イカせた後にベッドでひらいてほぐしてとかして俺が責任もってひとつ残らずすべておいしくイタダキました、なんだけど

イタダかれた後、蓮はしばらく動かない これはいつものことで、細身の体相応の体力の結果なんだと思う あと、出したら眠くなるのは生理現象だし
この、独特な疲労感と眠気と2人分の体温でとろっとした時間ってすごく好きだ このまま眠れたら最高
だけど、そうもいかないわけで
だって俺今日帰ってきて着替えもせずシャワーも浴びず、果ては蓮とろくな会話すらせずに今だし
まぁでも仕方無いよね、据え膳だったから あれを据え膳と言わずして何を据え膳と言うかってね


「蓮、シャワー浴びる?それともこのまま寝ちゃう?」
「…めんどい 寝る」
「じゃあ体拭いてあげるね」
「ん、」

名残惜しいけど、抱きかかえた体を手離して起き上がる ベッドから1人抜けて、床から脱ぎ捨てた下着を拾い上げて身に着ける そして冷えないようにと横向きで寝ている蓮の肩までしっかり毛布で覆うと、その肩の延長線上、蓮の首に、

(あ、)

俺が付けた鬱血の跡 プラス、

ついとそこを指先でなぞると、蓮の首がびくりと縮こまった

「なに、」
「いや、結構しっかり付いちゃってるなーと」

歯型 と言うと、さっきまでくっつこうとしていた瞼がぱちりと開いて、蓮は思い出しました、という顔をした

「…健悟」
「ごめんなさい」
「とりあえずで謝んじゃねーよっつか謝るくらいならやるんじゃねーよ あと、ニヤニヤした顔で言われても意味ねー」

蓮は持ち上げた手でぱしんと俺の指先を払った後、自分で確かめるように隠すように、自分の首筋に手の平を乗せた 寝転がった姿勢のまま、前髪の隙間からの視線を受ける

「じゃなくて 明日、何のシゴト?」
「撮影の続きと、その合間でインタビューかなぁ」
「ふーん…」

蓮からの視線が上下する 探すように見られている、ような…?

「朝は少しゆっくり出来るよ 何か食べに行く?」
「いや、あるもんで何かテキトーに…」

そう言いながら蓮は腕をついてゆっくり体を起こした かけた毛布がはらりと落ちて、また現れる肩

「?どした?寝てていいよ?」
「いや別に 健悟ちょっと動くな」
「???」

言われた通りに突っ立ったままでいると、伸ばされる蓮の両腕 その行く先には俺しかなく

(え?)

鳩尾のあたりに少し冷たい髪の毛のさらりとした感触 腰に巻きついている体温はもちろん蓮のもので つまり、俺の腰に蓮が抱きついていて アラ珍しいあまえてんの?なんて思っていたら、蓮の指が俺の下着にかかっていた

「え、わっ!ちょ、」

ぐぃっと下着の片側を引っ張られて露出する腰骨 思わず蓮の手を上から押さえつける

「何、何なの!?」

でもその手はそれ以上動かなくて、代わりに金色の髪の毛が揺れた 直後、

「!!」

鈍い痛みが走った





「仕返し、」


巻きついていた腕とくっついていた頭が離れていって、いまだにじんわりとしびれのような痛みが残る腰骨に触れてみた そしてようやく理解する



(噛まれ た?)



「そこなら跡ついてても大丈夫だろ?」


にィ、と口角と目尻を細めながら俺を見上げる蓮はもうそれはそれは魅力的で
情けないことに、たったそれだけで俺はまた動けなくなってしまったので、あって




「…蓮が、」
「あ?」
「世界一かっこいいこと忘れてたくやしい…!!」
「俺は健悟がだっせェのはずっと知ってたけど?」
「それは俺も知ってる…」



きっと蓮にはずっと敵わない
多分これからも、人差し指ひとふりにですら踊らされるんだ

(本望だけどね!!)






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