深夜で熱中していた。
インターネットで知り合ったメル友の人達にメールを送るのに
精一杯で、そのときに、ふとPCに機能してあった「メッセンジャー」が
点滅していた。







泉 光子郎
12月24日午前3時 自宅









【光子郎くん起きてますか?】

PCに集中させていた光子郎はその文に目を止めた。
自分を光子郎と呼ぶもの、そしてこのIDは、と照らし合わせてみると
すぐにそのメッセンジャーを呼んだ人は誰かと分ったようだ。

【みつきさん、どうしたんですか?】

すぐに光子郎はキーボードにメッセージを打ち込んだ。
メッセンジャーの画面はメッセージ表示の他にキャラアイコンが下で動いていた。
光子郎は男の子のアイコンでその相手はサンタのキャラのアイコンだった。
前にメッセをした時には普通のキャラだったのに、と光子郎は思っていると
チロリン♪と可愛い電子音が流れた・・・
それは相手がメッセージを打ち終わったという合図である。


【遅くにごめんね。今日の夕方空いてるかな?】

夕方?光子郎は今日の日程を頭に覚えている限りだと
両親と一緒にクリスマスをしようか、といっていたところだった。
そう思っているとまたチロリン♪と電子音がなった。


【皆でクリスマスでもしようかって思ってるんだけど・・・】


皆という事は太一さんや、ヤマトさんとかも来るという事でしょうか。
会いたい・・・。
しかし光子郎は戸惑っていた。
両親ともクリスマスを過ごしたい、でも・・・頭の中で葛藤するが
ふっと何かが軽くなったのか光子郎が意を決して決めたのかカチャカチャっと
打ち始めた。



【大丈夫です。】

【よかった。じゃぁ一応プレゼントだけ用意しててくれるかな。】

【わかりました。遅くにありがとうございますみつきさん。】

【ううん!じゃあ楽しみにしてるね!】




メッセンジャーを終了するとはぁっと小さなため息が漏れた。
自分は親よりも友達の約束を優先してしまった、なぜか小さな罪悪感。











朝起きて光子郎は朝食を食べている母と父に話をした。
自分が今日友達と一緒にクリスマスパーティーをすることを・・・
しかし、自分が予想していた反応とは違かった。
「なんだ、だったら楽しんできなさい。」
父の言った言葉にただ驚きを隠せず、
「そうよ。クリスマスはあと1日あるじゃない。」
母の優しい言葉はやっぱり光子郎の胸に温かみを残した。






午前7時、嬉しい顔をした光子郎は玄関をでた。







天気は「はれ」。 降水確率0%。
とてもイイ一日になるでしょう!


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