※普通に世界観ガン無視。
すごく平和なジョジョの世界(笑)


『いつアンタはおれと付き合ってくれるの?』
小さかった男の子はこういった。
そう、そのときは私はスーパーの隣にあったひっそり経営していた
花屋をやっていた。綺麗な花に囲まれながらの仕事は高校生のアルバイトながらも
楽しかったし、小さい子供からおばあちゃん達まで幅広く花を買うために
やってくる。そんなとても楽しい時間の中に小学生の少年が母の日にと
大切なお小遣いをもってきて訪問したもがきっかけである。
何度か見たことのある小学生だった。


「キミがかっこいい大人の人になったら私を見つけてね」
かわいいな〜なんて思いながらカーネーションをサービスしちゃおうっとと
勝手に決めて何本か多くカーネーションを買いに来た少年に渡すと
「約束だからな」と捨て台詞をいうものだからそれがまた可愛いな。
とマセてる子だけど口説かれたのは初めてなのかもと頭の中で
笑いながら少年に手を振った。


それが確か10年前に遡る。
そんな自分も社会人の一人になっており、なんでこんな夢を見たのか
みつきも正直分からないでいた。
何かいいことでもおきるといいけど、と他人事のように考えていると
時計をみてサッと顔色が変わった。


***

スーパーの片隅にある花屋も何度か改築され、かれこれ
高校時代から働いた少女も女性となりまたここへ戻ってきた。
といってもスーパーの花屋のグループ系列に何度か移動があって
戻ってこれたのだ。
正直みつきはホッとしていた。
「(思い出深いからなココ)」
そう思いながらも花屋の開店を始めた。朝の一番、6:45分ごろ。


突然だが花は生き物である。
生き物を沢山仕入れることは難しく、尚且つ一気に花が売れるのは
イベント毎だったり、記念日だけであるから基本的には暇ではある。
だがやることは沢山あったいりする。地味な作業だがこれをやらなければ
花は綺麗に維持などするはずもないためみつきはそこはやりがいだなと
笑いながら作業をしていた。
今日のオススメは「ポピー」花全体の花言葉は『恋の予感』
夢を見た成果、今日のオススメの花をこれにしてみた。
勿論それ以外にも花言葉はあるにしろ今の時期にぴったりでは
なかろうか。
赤いポピーと白いポピーを飾り


「さてっと、とりあえずOKかな。」

水の処理、花の手入れもOK、そう思ったときである。
「オイ」
低い男の人の声がしてみつきはお客だと一瞬で察知し
一本の花を手入れしていた目線を声のする方へ向けた。
「はい、いらっしゃいませ」
目線に入ったのは高校生の服…つまりは学ランに身を包んでいる少年だった。
帽子をかぶっていて、しかし高校生であるのに身長は高い。
顔を上げる感じで彼を見る。
「プレゼント用に花を頼む」
「畏まりました」
予算はどのくらいですか?
と答えてみれば
「いくらでもいい」といって頭の思考回路は???とクエスチョンマークが飛び
笑っていた顔もフリーズする。
あ…予算は関係ないと。
と頭の中で勝手に自己処理をした。
「では花はどういった感じのイメージですか?」
「適当に」
おいおいおい、適当ってどういうことなの…先ほどの言葉といい
なんとなく投げやりな言葉にみつきも正直笑顔がヒクついてしまった。
もっとあるでしょう!といいたいがしかしこれも客商売
高校生は思春期である。そういうのもありか、と考えた結果。

「特に決まっていらっしゃらないなら今日のオススメはポピーです」
ポピーはいかがですか?といった瞬間高校生の少年は
それで、と簡単に決まってしまった。
彼女にでもあげるのかなーなんてウキウキしながらもなんなら
カスミソウもオマケしようと付け、可愛くラッピング出来少年をみた。


「おまたせしました。」
「…」
「カスミソウをオマケしました。喜ばれるといいですね」
みつきは彼のまだ見ぬ(勝手な妄想だが)彼女に上げると(勝手に)応援し
少年に渡した。少年よいい青春をするんだよ!と。

「おい、」
「?はい?」
「忘れたなんて、言わねえよな?」
「…へ?」
帽子からみえた彼の顔は真剣そのもので声のトーンも変わっていないが
何かしてしまったのだろうかと悩んでしまった。
花を受け取った彼は一度手に取ったがみつきの前に差し出した。
気に入らなかったのだろうか、そう考えていたら
「あんたにやる」と彼はこういったのだ。

プレゼントされる覚えがまったくございません。
全くフラグがたっていないこの状況に誰か助け舟を出してくれ。
ソウ思っていると今日見た夢の少年を思い出した。


「(助けてくれあの時の小学生クン)いえ!お客様からの好意は
とても嬉しいのですが私には誓った相手がいらっしゃいますので!!!」
口からでまかせがまさかぽろっと出てくるなんて思わなかった。
その位切羽詰まっていたのだろうかみつきは声を荒げ
そういうとそうか、と彼の声が聞こえほっとした…のもつかの間


「なら負ける気がしねーな」



その声は、自信に満ち溢れているようにしか聞こえなかった。



この、高校生の彼が私の日常に影響するなんて…
一体誰が思ったのだろうか。
ポピーの花言葉、恋の予感…いやいや、年下過ぎるだろうどう考えても。


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