「こっち、向いてよ。真奈美」


機嫌を損ねた女はタチが悪い。甘い言葉くらいじゃ許してくれない。それくらいで許すような女はバカで、気持ち悪い。何よりも張り合いがなくてつまらない。

おれは心底いい女をつかまえた、と思っている。

ずっと膨れている真奈美は目を合わせてもくれない。
こんなことは正直よくあるわけで反省が足りないとかいろいろ説教垂れてられている。おれはそんな真奈美をなだめることに関しては世界一だと思う。真奈美はその場の空気に流されやすい。それでおれに弱い。この2つだけ覚えておけば真奈美はおれの思い通り……というわけじゃないから面白い。これがおれが真奈美にハマるわけ。

話はもとに戻るけど、機嫌を損ねた真奈美はタチが悪い。だからと言っておれは引き下がっているはずもない。

さて、と。何をしかけてやろうかな〜。

そう考えて真っ先に思いついたのが仙道せんせい。昔、自分の担任に仕掛けたイタズラの自慢をされたっけ。

あははっ、いいこと思いついちゃった!

教師を隠し撮りなんてあの時は趣味悪いと思ったけど、今ならいい考えだなと思える。仙道せんせいもその時には担任のせんせいが好きだったんだろうな。


ねぇ、真奈美。
隠し撮りしたら待ち受けにしてあげるよ。そしたら毎日待ち受けにちゅってしてあげる。恥ずかしがるなよ、たかが待ち受けだろ?

それとも、直接してほしいの?

あははっ、冗談。反応がいちいち可愛いっつーの。


なぁ。
当然、真奈美の待ち受けはもうおれだよな?



(前から待ち受けはあなたとは恥ずかしくて言えない)
分かってる、お前が携帯開ける度笑ってる理由くらい




fin

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