▽ 海にて △

瑠璃さま
危険な西瓜割り対決
えがおがはじける日
カナヅチの肯定理論
筋肉達磨は遊泳不可
なぜ来てしまったのか今でも不明だ
A:見てもらいたかったから
ほら、泳ぐ以外でも遊べるよ
白い海がある世界に行ってみたい
近づいてふれてもいいかい?
チャンスは一度きり、というわけでもなさそう


kaoさま
寂しいって感じるのは何故だろう
静かな底で彷徨っているのです
その亡骸に耳を寄せるたびに
漂って見つけたユートピア
あの浜辺に君を埋めたね
私を遠くへ連れてって
空の涙の成れの果て
地平線を切り取る
幼い記憶の欠片
青のまにまに
泡と消える
砂のお城
夢の痕
沈没



最中さま
虹色の貝殻
水底にて安眠
君を拐った水平線
それは涙の味がする
貴方の酸素は甘いわね
空を写した色かしら
波はどこに帰るの
宙にはほど遠い
海に融けた月
渚の忘れ物


罪さま
夕日と一緒に溶けてしまいたい
しょっぱい告白
マーメイドが嫉妬するぐらいの恋をしよう
酸素の交換、いたしませんか
海の中に本当の都がある
塩の結晶で君を埋め尽くしたいの


あたらさま
もしもクラゲが宇宙人だったなら
君は水になって海に溶けていきそうなくらい透明で、どうしても抱きしめられない。
水鏡に浮かぶ2人、それと星
上手く言葉が出ないのは赤い海のせいだ
精一杯の囁きを水上置換にて


マロウさま
人魚姫になれたなら
あの夏に眠りたい
泡と揺らいだ秘密の言葉
涙にたゆたう海月を抱いて
小さな海の淡い奏
汐風の悲鳴は透明で
太陽と息継ぎ
碧色のトートロジー
ぼやける先、愛しい背中
ただなんとなく溺れたかった


すばるさま
目隠しの期待
張り付く視線
触れたい素肌
焦がれる恋情
ここはきっと天国だ!


Rさま
いつか眠れる安息の居場所で
極彩色へ游ぐ
そっと触れてくる指先も、熱い吐息をこぼす唇も、名前を呼ぶ切なる声も、すべてがわたしにいちいち愛を伝えてくるのだ。


かき氷さま
クラゲのいたずら
空飛ぶヨット
あぶくは上に上がれない
さざなみ警報
青の色合いについて
膝下くらいのギャンブル
失くしたイヤリング
小麦色のビキニ跡
警笛が高く鳴る
ふたりの足跡が消えるまで


ヒナさま
丸みを帯びた願いごと
きみに溺れて浮き輪を抱いた
息を吹き返した唇は知らない


しいかさま
すべての母たれ
どんなにしてもあの波はここまで来れない
きみなら海の底でも、きっと僕を見つけてくれるね
夏の潮風に揺れる
さんさん 水しぶき 熱い砂


Tさま
まるで世界の終わりみたい
海水標本
残酷なブルー
海底の爪
このまま溶け合えたらいい
さよならまで入水
遠く鮮やかに君を還す
海岸の向こうのその向こう
美しい水葬
海を知らないさなぎ


れいさま
どうしても苦い
酸素ばかりが難らしく
どうぞ此処まで
海の底で息を止めたらいいのです
底からみえる空はあおいか
ならば僕が共に沈もう
朽ちた肺にきみが浮かんだ
浮遊感は宇宙と代わりて
深海をまとうヒールはいくら


佐伯さま
飛んでいった麦わら帽子をまだ探してる
あの時のキスの感触だけ忘れられない
日焼け止めは君が塗ってくれるよね
僕の涙も海の一部になれましたか
底で待ってるから早く溺れてね
最後はここに帰ってくるから
嘘みたいに全部が青かった
君の波に呑み込まれたい
お日様と友達になろう
瞳の中の海にダイブ
冷えた拳で殴って


雨子さま
夏色1ページ
告白は泡に消える
死んだ青色
ヴェールを脱ぎ捨てろ
深海魚によろしく


73さま
あの背中を追いかけて、足跡は浚われた
「ね、一緒に溺れてくれる?」
青の底辺
夏面影
素足と砂粒のフィッシュボーン
太陽が溶ける朝
ずっと忘れたくないって思っても口に出来なくて、そのままわらうとそっと触れてくれたのは、きっと同じ気持ちだったからだね。


深菜さま
きらきら光る青い宝石箱
赤い夕焼けと君の頬
パレオに微笑むイルカ
僕らはきっと海のこども
海は青くて涙と同じ味


笹倉
鰓呼吸専用エデン
そのまま沈めて愛は死ぬ
告白は油性でよろしく
かわいいあのこは底がお似合い
波がきみを攫うなら


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