はろーはろー初めまして

次の日、ジュペッタとユキメノコ様とが私と寝るとこを我こそはと争ったり、それに参加できず拗ねていたのかシャンデラがいきなりボールから出てきてバトりそうになったりとなんやかんやあったが無事に朝を迎えた私たちは身支度を整えて部屋でゆっくりとしていた。



今回は水タイプのジムである。だがしかし、我が愛すべきポケモンたちには水・電気タイプともにいないのである。まあそんなことはまるでどうでもいいようにごうごうと地球は回っている。はい、関係ありませんね。


何はともあれ、対策を考えなければならない。シャンデラのエナジーボールがあれば楽々だの思うが、水がぶっかかってしまった時のことを考えたり、また前回のニビの時にタイプ相性関係なしで出てもらってしまっていたのでなんとなく悪い気がする。

だけど相性のいいこを出そうとしてもいないため、今回もごり押しになってしまいそうだ。うああいい案がでない。気分転換と朝ごはんのためにレッドくんに会いに行こうかと今まで座っていたベットから腰を上げる。扉に近づけばなにやら二人ぶんの声が聞こえてきた。一人はレッドくんっぽい。だがもう一人の方は聞き覚えのない声だ。

誰だろうと思いながらも耳をすませてみる。何やらレッドくんが話しているがよく聞こえなかった。なんだかここで諦めるのも癪なので思いきって開けてみることにした。

「この部屋にいるのか…ノックしてもいいかな」

「…いや、あのだから」

「何してるの、レッドくん」

「君がパスカさんか!!」

扉を開けてみれば困ったら表情をしているレッドくんと金髪紫バンダナマフラーみたいなのをつけている人がいた。てかいま見知らぬ人の方から名前呼ばれた。誰ですか。とりあえず、どうも?と疑問系になりながらもいってみると、そちらも初めまして、と返してきた。

「ぼくはマツバ。パスカさん、で当たってるよね?」

「よ、よくご存じで」

「いやあ、テレビで見させてもらったよ、シャンデラ。よく育ててあったね」

お、おう。あの観覧車に火吹いたあれを見ていたのか。だから名前を知っていたと。…まあ、それなら納得がいく。あれはなんか…非常に凄かったし。

「…そういえば、何かご用ですか?」

「用って程でもないんだけどね、レッドくんと相部屋になったら君と知り合いだっていうからさ、会いたくて」

「…あのゴーストタイプのイッシュのポケモンを使っていた女の子か、っていって会いたい会いたいずっと騒いでたしね」

はぁ、とため息をついたレッドくんの顔は疲れているようだ。よっぽど煩かったのだろう。大変だっただろうに。同情はしておくけれど、相部屋しなくてよかった。うん、レッドくんありがとう。

「マツバさん、ゴーストタイプのポケモン好きなんですか?」

「うん。一応ジョウトでゴーストタイプのジムのジムリーダーしてるしね」

「…ジムリーダー、ですと」

「そうそう、エンジュでやってるんだ」

結構すごい人だったのにそれをさらっといってのけたマツバさん。なんかすげえと思って心のなかで感動していたら、そういえばパスカさんの手持ちポケモンって?と聞かれたので答えると少し考え込まれた。どゆことですか。

「うーん、ホウエンにイッシュにシンオウか…」

「何かあるんですか?」

「いやぁ…うん。どうせなら…でもなあ…うーん……よし!!ちょっと手、だして」

「?」

「一匹、ぼくになかなかなついてくれないゲンガーがいるんだ。進化する前は大丈夫だったのに不思議で仕方ないんだけどね。だから、パスカさん。この子をよろしくね」

何処からかモンスターボールを1つ取りだし、手の上に置いたかと思えばじゃあ今度ジョウトにきたらジムにおいでね、と言い残して心なしか赤い顔とともに素早くきえていったマツバさん。あまりの早さに目が点になっていた私は受け取りを拒否することも止めることも出来ずぽかんとその様子を見ていた。

しばらく突っ立ったままでいると小刻みに震えだすモンスターボール。ゲンガーを貰ってしまったという現実がよくわかった瞬間だった。ついでにお腹もなっていた。

「……とりあえず、レッドくんに会いに行こう」

辺りを見渡せばいつの間にかいなくなっていたレッドくん。状況説明と朝ごはんのために、レッドくんが止まっていた部屋の扉をノックした。ぷりーず朝ごはん。
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