私は人を殺しました。



その日は寒く、ぴんとはりつめた空気が漂うなか、私は冷たい雪の中に倒れていた。

とても心地よい静寂がそこにはあった。


何だかとても眠かった。

どんどんとまぶたが重くなり、私の睡眠を誘う。

それに逆らうことはしなかった。

ここで寝ればもう二度と起きることはないのだろう


クラクションやサイレンの音が鳴り響く。

狭まる視界の中、"死"が実感できた。

…あれ?死ぬ前についた嘘を懺悔した方がいいのかな?

とりあえず冷蔵庫に入ってたプリン、お兄ちゃんのなのに食べちゃいました。すいません。

あとなんだろ?あっ、バレンタインデーに作ったブリオッシュ、お父さんにあげなくてごめんなさい。
誘惑に負けて自分で美味しくいただいちゃいました。

あとは…、って食べ物ばっかになっちゃってた。

あーあ、とりあえずBW2の二週目やっときゃよかったなあ。あと初代も。

てか本当に意識が保てなくなってきちゃったよ。

救急隊員さん、ごめんなさい。
全然だいじょばないです。
ええ、もう無理です。

なんで今日に限ってこの道通っちゃったんだろうな、てかなんで赤なのに車きたんだろうななんて今更考えちゃったりしちゃうけど、もう手遅れ。

とりあえずなんじゃこりゃーって心の中で叫ぶ。

全世界のみなさん、ご迷惑をおかけしました。




白が赤に染まるなか、意識はついに途切れた。

願わくば、次生まれたときは死ぬ前に羊羮が食べれますように。













神様、私は私を殺しました。
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