重なる謝罪









また、あいつを傷つけてしまった。



後悔ばかりが積る。



レッドか言ったように、ちゃんと最初から直接呼びに行けばよかった。




…そうすれば、あいつをおびえさせることも、あいつを傷つけることも、あのときの記憶を思い出させることもなかったのに。



髪が伸びてて、背が高くなって、大人っぽくなっていた、あいつ。



あいつが最後に発した言葉がなければ最後まで気づかなかったと思う。



病室のネームを確認しなかったことをひどく後悔した。









ジョーイさんと看護士を呼んできたあと、あいつの病室に戻ってきてみた。



でも、入れるわけがなかった。



パスカ、とかいてあるネームプレートの前に立つ。









意味もない謝罪がまたひとつ、俺の口から放たれて融けた

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