「クラリスお姉ちゃん!!あとギャリー!!はやくはやく!!」

「はーい!ちょっとまってて、イヴちゃん!!」

全速力でイヴちゃんのもとへ向かう。
息が上がるのが早い気がする。
でも気にしたら負けだと思っているクラリスちゃんだよ☆

「ほら二人とも!!そんなに早く走ってちゃ転ぶわよ!!」

そして人のことついでみたいに呼ばないの!なんてぶつくさいいながらやれやれ、とゆっくり歩いてくるギャリーさん。

ん?どこかできいたことがある言葉が聞こえたよ・・・!

「だめだよギャリーさん!!
それじゃ私の小学校のころの教師になっちゃうよ!!ジャガイモよ!かぼちゃでもよもぎでもなくミセスポテートになっちゃうよ!!」

「・・・は?なにいってるのクラリス。頭狂ったの?てか口調いろいろとおかしくなってないかしら?」

「そんなこと気にしてたら禿げるよ!・・・じゃなくてフラグ立てないでよ!!」

話しながら走ってたら本当に息が上がってきた・・・。
もうこれも全部ギャリーさんのせいだ!そうに決まってる!!え、押し付けだって?よくあるこった気にすんな!!(金より拝借)

「クラリスお姉ちゃん、ふらぐってなに?」

「あああイヴちゃん!!イヴちゃんはわかんなくて大丈夫だよ!むしろ知らなくてもぜんぜん大丈夫だよ!それでもかわいいよ!・・・ってイヴちゃん危ない!!」

「えっ・・・てわぁ!!」

だいぶ遠くまで行っていたイヴちゃんにやっと追いついたと思ったそのとき、こちらを向きながら走っていたイヴちゃんの身体が傾くのが見えた。

あれだ!!やっぱギャリーさんがフラグ立てたせいだ!!あんにゃろう、私の天使のイヴちゃんに傷でもついたらどうするつもりなんだよ!!

そんなことを考えてる間にもゆっくりと身体は地面へと吸い込まれている。
手を伸ばしても届かない!

あとでギャリーさんは花屋の手伝い決定だな、と思った瞬間


いままで見えていた傾く少女の身体が消えた。


「あー、危なかった!」

・・・え?うそん。
なんか、本人すっごく涼しげな表情でたってるんですけど!?あれ!?おかしくない!?

「あー、危なかった!!お姉ちゃん、教えてくれてありがとう!」

「え…、ああうん!!イヴちゃんに怪我がなくてよかった!!」

…よし、気にしちゃいけないね。


その後は特に大事もなく、楽しく談笑をしながら歩いた。
まあ、ギャリーさんはそれを見ているって感じだったけど
イヴちゃんの瞬間移動には驚いたけど…
あ、ギャリーさんは見ていなかったそうです

「あっ、お花屋さんあった!」

「ほんとだ!じゃあ急ぐよ!」

「うん!ギャリーも早くいこっ!!」

「はいはい。てかそんなに急がなくても花屋は逃げないわよ」

「そういうこと言っちゃ駄目!空気が壊れちゃうでしょ!」

「ねーねー!早くいこうよ!」

そんなこんなで、三人仲良く花屋に着いた。
店先にあった薔薇のゾーンでどれにしよっかなーなんて可愛く悩むイヴちゃん。
あああ!もうなんて可愛いの!もう養子として我が家へぜひ!

「ねえ、クラリス。薔薇の指定はされてたの?」

「ううん。特になにもされなかったけど」

「じゃあ何でもいいのよね」

「多分ね」

なんてギャリーさんと薔薇をのぞきこみながら話していると、イヴちゃんが話しかけてきた。

「本当に色は何でもいいの?」

「うん。だからイヴちゃんが好きな色選んでね」

その言葉を聞くとイヴちゃんは薔薇を四本とり、戻ってきた。

「お姉ちゃん、これがいい」

そういって差し出したのはお馴染みの三原色の薔薇と、橙色の薔薇。

「何か意味があるの?」

「私が赤、ギャリーが青、メアリーが黄色。
だからお姉ちゃんは橙色なの!」

お姉ちゃんの色だよ!なんていうイヴちゃんは天使スマイル。

何だか仲間にいれてもらえたみたいで嬉しかった。
でもそれ以上にイヴちゃんの天使スマイルが見れてよかっっっったぁぁぁぁあ!!いぇい☆

「ほらクラリス、向こうの世界に行かないで戻って来なさい」

「はっ…。とりあえずイヴちゃん、ありがとね!!」

「どういたしまして!」

「じゃあ駅に行くわよ」

「もちのろんでございます!!…イヴちゃん、準備オッケー?」

「うん!」

「じゃあ行きまーす!!第一回駅まで競争しようぜ☆天使徒競走with大人のみなさん!!位置について…よーいスタート!!」

この合図と共にイヴちゃんと全速力で駅まで走った。
ギャリーさんがまったく…子供ね、なんて呟くのも無視して走りましたっせ!

あ、ちなみに調子にのって走った私とギャリーさんは、後日筋肉痛に襲われました。

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