あの夢を見てからはや2週間。
お店のお手伝いの手伝い復帰です!
2週間ぶりの仕事ということで、少しわくわくしながら店に入る。
私の仕事は基本的にはレジで行う。
親よりもしっかりしてるから、なんていう理由でお金関係を任されている。
でも、基本的にレジ使わないから意味ないんだけどね。形だけってやつです
取り敢えず、レジに座っておく。
幸いなことに今日はお客さんが少ないらしい。
そういえば、この前ゲットした常連さんはどうなったかな?なんて暇な時間を使い考える。
ぼんやりと入り口をみていると、薔薇が目に入った。
"薔薇"
夢の中で出会った彼女が話していたことを思い出した。彼女が言っていた人達は誰なのだろう、そう考えていると何処かでみたようなぼろぼろのコートをみつけた。
「クラリス!」
名前を呼ばれた。あの人はこの前ゲットした常連さんじゃないか!えっと名前は…
「キャリーバックさん?」
「ギャリーよ」
見事に外れたよ…、やっちまったぜ
「あっと、ギャリーさん。久しぶり!」
「久しぶり!、じゃないわよ!
あんた2週間もどうしてたのよ!」
「どうしてたのよ、といわれても…休んでただけだけど?」
「はぁ…」
当たり前の質問に当たり前に答えると、大きなため息をつかれました。なんで?
「あんたねぇ、男1人が毎日花屋にきてたら、こっちが恥ずかしいでしょ!」
…え?毎日?それってもしや、
「ギャリーさん、毎日きて、薔薇買ってたの?しかも1人で…」
さっきまで呆れたような顔をして、微妙に大声を出していたギャリーさんは、少し顔をそむけ
そうよ、と呟いた。
「まさか2週間、毎日きてたとは思わなかったよ。そりゃ恥ずかしいね」
「せっかく来たのにあんたは居ないし、結構視線が痛かったんだから。」
ちゃかすつもりで言ったのに真面目にかえされた、残念。
それに、なんて続けるギャリーさんが二言。
「休みの日以外は毎日店に来るのよ!
てか、あたしの為に毎日薔薇を売りなさい!」
はい?なんておっしゃった?
聞き返しても返してくれるわけなく、これでと言って小銭を私のてをひっつかみ乗せると、青い薔薇を一本とり帰っていった。
「あらクラリス、どうしたの?」
母が店の奥から現れた。
何でもないよ、と声をかけておく。
あらそう、なんていうと私に向かい一言。
「あぁ、そういえばさっきのぼろぼろのコートの人、クラリスいますかー?なーんてこの前来てたわよ」
よかったじゃない、モテモテで。
そんなことをいわれフリーズ状態。
絶対勘違いしてるよ、この人。
仲良くやるのよー、だとか何処で捕まえたの?だとかとやかくいっている間に
残念。勘違いです、なんていって仕事に戻る。
…明日から、毎日来なきゃな
えー!?だとか嘘つけ!とか聞こえてくるが全部無視。
取り敢えず、薔薇は切らしちゃだめだなと心に決めた今日この頃でした。