novel | ナノ



性欲について
 
「何を読んでいるんだ?」
「雑誌ー」
そう言ってあたしは表紙を見せた。
「珍しいな。面白い記事でもあったのか」
「んー、今月の特集はセックスについてだったから」
「つまり?」
「最近の女の子って意外に性欲強いの…」
そう言ったとたん、あたしは読んでた雑誌を取り上げられて、膝の上には彼が乗っている状態になった。
あたしは顎を持ち上げられて、まぶたにそっとキスを落とされた。
「別に今すぐしてほしいなんて言ってないわ」
「ならさっきの台詞は夜まで取っておくんだったな」
「何で過去形なのよ」
「もう遅いからだ」
その言葉と共に、ウルキオラの手がワンピースの下の太腿をなぞった。
「ちょっ待ってってば」
「その気にさせた名前が悪い」
そう言うとウルキオラは、あたしの唇を優しくつねった。あたしは降参して、彼の首筋に手を這わせた。