短編 | ナノ

 7

そしてとうとう、待ちに待った修学旅行…!


ぶっちゃけ、1日目と2日目はどーだってよかった。

まぁ、隼人と一緒のクラスだからずっと一緒な訳だし、

それはそれで楽しかったんだけど…


やっぱ2人きりって違うよね!全っ然違う!


「自由行動楽しみだね」って飽きるくらい言ってたら、

最後は「しつこい」って怒られた。

「これから1回言うごとに俺の奴隷1日な。」なんて言われて、

そんな魅力的な罰だったら喜んで!と思ったり。


ま、隼人に睨まれるの分かってるから言わなかったけど!





「――ーー時間厳守だからな。解散。」


先生の説明の間も、隼人と早く一緒にまわりたくてうずうずしてたから、

"解散"って言われた瞬間に隼人の元へと走った。


しかし!

そこにはわらわらっとライバルが!


「隼人くん、私たちと一緒にまわらないー?」

「大勢でまわったら楽しいしー、どうー?」


女の子たちのグループが、隼人の周りに集まっていたのだ…!


「あぁ、悪いけど俺、もう約束があるんだよね。」


困った風に笑いながら、隼人は言う。

…俺にはいつも冷たいくせにさ!ああやって女の子たちには優しく笑うんだぜ!


「約束ってー?」


誰とまわるのー?なんて口々に女の子が騒ぎ始めるから、俺は出るに出られなくて。


だって今、「隼人とまわるのは俺でーす」なんて言ってみろ!

女の子から袋叩きにあうぞ…!


「あ、さとる。」


…!!!


ほとぼりが冷めてから…と思ったのに、俺に気付いた隼人が名前を呼んだ。


「おせえよ、早く行くぞ?」


!!!


ちょ、女の子たち睨んでますけど!!!




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