短編 | ナノ

 4


「う〜寝不足だぜ…」


隼人との約束を取り付けた日の夜、俺はガイドブックとインターネットを駆使してものすごい調べた。


ほーんと、隼人と行くならどこでもいいんだけどなー…と思いながらも、目についたのはひとつの神社。


「縁結び…か」


そこは縁結びがご利益で有名なところで、紅葉とかもすごく綺麗らしい。

行きたい…隼人と行ってみたい…


けどなあ…、男2人で縁結びの神社なんて、隼人イヤがるだろうし…。





あ、噂(?)をすれば!!!


「はーやーとー!!!」


「…。」


通学路の途中で、隼人を発見した!


しかし返事が返って来ないぞ!


「はやとーーーー!!!」


「…」


「は、や、とー!!!」


「…」


うぬぅ、そんなに離れてないはずだけど…聞こえないのかな?


そう思って俺はパタパタと駆けて行き、

その大きい背中に飛び付いた。


「隼人!おはよう!」

「っ、朝からうぜえな。」

「おはよ?」

「…」

「おーはーよっ」

「っち。はよ。」


無事、挨拶が返ってきたところで俺は隼人から離れる。


「…お前、顔ひでえぞ。」

「!えぇ!元々俺はひどい顔ですけど何か!」

「ひでえ顔がもっとひどくなってんだよ。」

「そこフォロー入れてよ隼人!」


俺が隼人みたいにかっこよくないことは知ってんだよばかー!

背も165cmだし、顔も普通。

生まれたときから自覚済みですけど!?!?


「隈だよ、隈。」

「!あぁ!」

「何。寝てねえの?」

「うん、ちょっと調べ物を…」

「…お前、ただでさえ馬鹿なんだから早く寝ろよ。
 倒れたらどうすんだ。」

「!心配してくれてんの!?」

「…めでてえ頭だな。」


そう言って隼人はフ、と笑った。

何コレ!朝からかっこよすぎやしませんか隼人さん!




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