act 01. 水谷文貴





  「ねえ文貴くん?わたしたち さよなら しよっかあ」

  俺が溢した頗るあいまいなノーに彼女はきっと微笑ったけれど、
  よわむしな俺が其れに合わせてわらえる筈はなかった。



  (もう文貴くんのこと すきじゃない の)

  ねえきづいてた、
  きみがあのよる、海の底みたいに真っ青なこえであんまりやさしく嘯いたから、
  俺もまた其の嘘に騙されたふりをした、其れから、皮肉さに微笑って、ひとり。












  20120605

  女女しいふみくん
  たぶん続編かきます