目が覚めたら小汚い痩せた黒猫になっていた。
死んだら猫になるとは聞いたことはなかったが、なるほど畜生に堕ちるったぁこういうことなんだろうと納得した。
人として生きてくよりは、猫になってからの人生のがよほど快適だった。
どこかの国のように黒猫だからと忌み嫌われるでもなく、ぼやぼや歩いていたら何かと飯にあたる。
ないにしてもゴミ箱漁りは慣れたものだし、猫なのだから人だったころのように後ろ指を指されることもない。
最初っから猫に生まれときゃよかったな。
すっかり常連となった民家に立ち寄る。にゃー。ほら飯をくれ。お猫様のお通りだぞ。

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