「スイは本を読まないの?」
「読みますよ、失礼な」
「じゃあ馬鹿なんだね」
「だーかーらー、なんなんですか!さっきから…」
「ううん、別に。仕方ないよ、スイだし」
「…」
「まあ、あれだよね」
「ドレデスカ」
「スイは絶対行き遅れるね。あと8年じゃ無理だよ無理」
「あの、庶民は25を行き遅れとは言いませんからね?」
「え、スイは8年とプラス数年あれば結婚できると思ってるの?」
「う…」
「馬鹿スイ」
「……いいですよもう、何とでも言えばいいじゃないですか…」
「拗ねないでよ、いい歳して」
「(元凶に窘められた…)」
「…ねえスイ、」
「…なんですか」
「あの星が見えるのなんか、僕くらいだよ」
「…」
「…」
「何それ寂しい…!」
「ばーか」