戦う女の子はよい。
普通の女の子なのに戦わざるを得ない状況に置かれて大切なものを守るために戦うんでしょう？
例え能力に目覚めた設定だとしても体は一般人だから体中に傷やら痣やらが出来て精神的にも肉体的にも痛くないわけないのに「大丈夫だよ」って笑うんでしょう？
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他者を治癒する能力持ちの姉と、自己再生能力持ちの妹とかさ！
悪い組織やら研究機関に狙われる姉を捨て身の覚悟で守るんでしょう？
怪我をしても治らない姉を庇って必要以上に怪我をするんでしょう？
右腕ぶっ飛んでも足がなくなっても平気な顔でにこにこしてるんでしょう？
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治るからって痛くないわけないのにね。
敵方も死なないしつこい妹に手段を選ばなくなっていくんでしょう。
人間の女の子１人相手に。姉は申し訳なくて悲しくてごめんなさいを繰り返すけど
妹は「お姉ちゃんいるから平気」って笑うんでしょう。
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その癖姉にかすり傷ひとつ付いただけで妹はこの世の終わりみたいに泣いて謝るんでしょう？
若い娘ふたり対手段を選ばない大人なんて勝てるわけがないのに！
立ち止まるのも怖くて、ただ勝ち目のない抵抗を気付かないふりして繰り返すんでしょう？
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最後は自棄になった敵方に姉を殺されて、
後も追えない妹が抵抗する気力も失って空虚に笑い続けるの？
それとも妹が再生できない状態にされて、防御の手段を持たない姉は連れ去られて姉妹合わせて研究道具として生かさず殺さず利用されるの？
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実は妹に好きな男の子とかいたらもう救いがないよね。両片思いとかさ。
バッドエンド前者で姉がいなくなって高笑いを続ける少女を呆然と眺めるだけの少年とか。
わたしたちがふつうの姉妹だったら、すきだっていえたかな。
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妹視点でも散々だが守られるしかない姉視点も盛大に鬱である。
初めて腕を飛ばされて痛いようと呻き続ける妹。痛くないよって笑うようになった妹。「自分は犠牲になってもいいから妹に何もしないで」とすら思うのに、
それを言ってしまえば妹の努力も痛みも全部無駄になってしまう。八方塞がり。
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姉を家をひいては自分にとっての世界を壊されるくらいなら自分の手で壊すの？
もし姉を自分の手で殺さねばならなくなったとしたら、妹は自分が殺した姉と思い出の家を燃やすんだろうな、跡形もなく。
細胞のひとつも利用されたくないから。そのとき妹はどんな顔をしているんだろう。
姉のいなくなった世界で、死ねない妹はいったいどういきていくんだろう。