ドリームシフト


※ユウジが赤ちゃん化してます。



「ん、んー…」

肌寒さを感じて目を覚ませば視界は黒で埋め尽くされとる。
微かな明かりを頼りに時計に目をやれば、午前3時。今日は日曜日で部活もないからまだゆっくりしとれるな。
そう思うて隣にあるであろう温もりを探して手を伸ばしたのに、ひんやりとしたシーツの感触だけが手に残る。

「…?!」

ガバッと身体を起こして隣を見ても、居ない。
おかしいと部屋を見回せば、暗闇に慣れた目が映すのは恋人であるユウジ先輩の部屋や。
昨日部活の帰りに泊まりにきて、恋人の時間を思いっきり楽しんだんやもん当然や。
0時頃目を覚ました時は俺の身体をしっかりと抱き締めて寝とったはず。

トイレに行った?

でもシーツは酷く冷たくて、居なくなってからかなりの時間が経っとると思う。

(どっか出掛けた…?いやでもこんな時間に出掛けるとかないわ…)

どうしよう。
そう思うとれば、布団の一部が小さく盛り上がっとるんに気付いた。
ユウジ先輩…?いやでもそれにしては小さい。
俺と同じ位の体格しとるんやし、こんなぬいぐるみ1個分位の大きさな訳がない。

おかしい。

そう思いながらもベッドを下りて部屋の照明を付け、ゆっくりと布団を捲った。

「……?!?!」

布団の盛り上がりの正体はぬいぐるみ…ではなく、2歳位の男の子。
先輩には兄ちゃんしか居らんはずやし、子供苦手やのに部屋に入れるはずがない。
誰や?誰の子や?!

(も、もしかしてユウジ先輩と俺の?!)

いやいやそんな訳あるかい。俺は男や。ユウジ先輩も男や。
すやすやと眠るその子の頬に触ればマシュマロみたいに柔らかい。
甥っ子みたいやなぁ。

「ん…む、…」

ほっぺたをぷにぷにと触っとったせいか、その男の子が目をこすりながらゆっくりと起き上る。

「……?」

開いた瞳はあの人そっくり。髪の毛の色も、顔も。まるでユウジ先輩をそのまま小さくしたような…。
………そのまま…?え?

「……ゆ、ゆうじせんぱい……?」

「んぅー…」

いやいやいや。まさかまさか!!





「………そっくりや…」

ユウジ先輩の本棚から引っ張り出したアルバムの2歳の頃のユウジ先輩と瓜二つの目の前の男の子。
そっくりっちゅーか同じ顔や。

「なんでちっさなってんねん…」

意味分からん。
当の本人は俺の膝の上が気に入ったのか、うとうとしながらも俺の足に収まっとる。
可愛い、けど。

「あー…お、ちょー」

俺のシャツをひっぱりながら、よう分からん言葉を発してぎゅーっとしがみ付いてくる。
そっと頭を撫でれば嬉しそうに笑う顔に、ユウジ先輩の顔が重なる。
あの人もこうやって甘えてくる。
普段はツンツンしとるくせに、話掛けてもそっけないくせに。
離れようとすると抱き付いて、俺に甘えてくるんや。
昨日だって…。
なーんて物思いにふければ、さっきより強い力でシャツを引っ張る。

「まんまー!!まんまー!!」

……俺ママちゃうねんけど…。

「まんまー…」

ちゅぱちゅぱと指をしゃぶりながらシャツを引っ張るちっさいユウジ先輩。
あー…、まんま=ご飯な。でも今この家なんもあらへんねんな。
昨日冷蔵庫の残りもん全部食うてもうたし。
今あるんはお茶とスポーツドリンク。

「スポドリでもええやろか…」

そう思うて少しコップに入れて口元に持ってくものの、嫌やと言わんばかりにはね返されてもうた。

「まんまー」

せやから何もないねん。なんて言うても分かる訳あらへんよな…。

「まんま、まんま」

「え、ちょ、何して…?!」

どうやら酷くお腹が空いとるらしいちっさいユウジ先輩は、俺のシャツを引っ張ると中に頭を突っ込んだ。
ちっさい手が俺の身体をペタペタと触って、次の瞬間身体に電気が走ったような感覚が込み上げる。

「ッ…!!ちょ、なにッ…!!」

ちゅうちゅうと耳を犯す音にシャツを捲り上げれば、ちっさいユウジ先輩が俺の乳首にしゃぶりついとる。

「ッ、ちょ、そんな事してもミルクなん、出ぇへんしッ…!!」

離そうと思うても、思った以上の吸引力は俺の乳首から離れてくれへん。
…何より、気持ち良くて身体に力が入らへん。
えっちしとる時にユウジ先輩が弄る感覚とはまた違う。

「ッ…、ぅあ、」

あ、あかん、子供に乳首吸われて感じとるとか有り得へんやん…!!

「ひぅッ…!!」

空いた手で、もう片方の乳首をぎゅっと握られて感じた事のない感覚に頭がクラクラする。
あかん、ホンマあかん。
そう思うても抵抗できんくて、そのまま床に倒れこんだ。

「ッ、ぅあ、あッ、ッ…!!」

静かな部屋にちゅうちゅうと乳首を吸われる音が響く。
寝っ転がったせいか吸引力はさっきより強くなって、段々と下半身に熱が集まってくる。
その感覚に、思い出すのは数時間前。
ベッドの上で愛し合うた恋人との行為。

『ひかる、ここ好きやろ?』

そう耳元で囁きながら何度もナカを掻き回された。
熱いユウジ先輩自身を感じる度に、何度も絶頂を迎えた。

『ここぐりぐりされるん好きやろ?』

そう耳元で声がした。

「ッぅ、あ、すきッ…!!も、っとッ…」

ちっさいユウジ先輩の頭を抱えるようにして、ぎゅっと抱き締める。
そうすると一層強く吸い付かれて、身体が悦ぶようにゾクゾクと震えた。

『あー、こっちばっかやとあかんやんな。こっちも弄ったらんとなぁ』

ズン!と言いようのない感覚が下半身に走る。
ユウジ先輩の小さい足が俺自身に丁度当たっとるせいで、動く度に身体に快感を与えとるんや。
意味がなく動く足も俺にとっては気持ちがええだけで、更に俺を快感へと導いていく。
布越しに伝わる感覚がもどかしくて、知らん間に自分でズボンを下げとった。
足首まで下ろされたズボンと下着、首まで捲られたTシャツ。

「ひ、あァッ、あ、ッん…」

ユウジ先輩の足が性器に当たる度に、くちゅっと卑猥な音がする。

『ひかるのちんこ、もうぬるっぬるになってんで』

「ふ、あッ、やってッ、きもちええッのッ…!!」

『へぇー、』

「ひ、あァッ!!」

『ちっさい俺に乳首吸われて足で弄られて、そんなに気持ちええの?』

「う、あァッ、あ、あァッ」

ユウジ先輩の足が俺の先端を擦り上げて、思わず背中を大きく反らす。

居るはずのないユウジ先輩の声。
ちっさいユウジ先輩とユウジ先輩の二人に犯されとるみたいや。
乳首を吸っとるちっさいユウジ先輩も、俺のエエとこ知っとるみたいに手が動いたり足を動かしたりする。
ワザとやないかと思うて顔を見てもそれはただ美味しそうに乳を吸う赤ちゃんの顔で、ワザとなんかそうやないかなんて分からへん。

ただ分かったのは、ユウジ先輩に触られるならなんでも気持ちええと感じるらしい俺の身体。

『ほら、光も手ぇ動かさんとイかれへんで』

また聞こえたユウジ先輩の声。
その声に言われるままに空いた手を下半身に伸ばす。
トロトロの汁まみれになって熱くなった自身をゆっくりと上下に扱く。

「ふ、あァッ、あ、あッ…!!」

『ほれ、ここの窪み、気持ちええやろ?』

「ひ、うぁッ!!あァ!や、らめッ…!!」

ユウジ先輩の足が俺の先端の窪みを掠めると、その瞬間ピュッと少量の精液が吐き出された。
ヌルリとした感触が気に入ったんか、ユウジ先輩の足はソコを何度も刺激してその度に俺は絶頂へと近づく。

「ひ、あァッ!!あ、ぅぁ…!!あ、あァッ!!イっちゃ…!!」

ビクビクと身体が痙攣して、部屋が特有の匂いで満たされる。
甲高い声を上げた俺は勢いよく熱を吐き出し、下半身を精液まみれに汚してもうた。
えっちした時とは違う絶頂感に全身の力が抜けると、そのまま意識を手放した。


目を閉じる瞬間に見えたのは、小さいユウジ先輩の寝顔やった。








「……る、ひかるー!!」

「…っ?!」

名前を呼ばれてバッと目を覚ますと、目の前にはユウジ先輩の顔。

「…、ゆうじ、せんぱい…?」

「お前一体どんな夢見てん…」

「へ…?」

えっらい喘いどったで?
そう言われて辺りを見回す。薄暗いけどユウジ先輩の部屋。時間は……午前3時。
ハッと思うてユウジ先輩の顔をペタペタと触る。ホンマもんのユウジ先輩や。

「ちょ、なんやねん一体…」

「いや、ちょお変な夢見とって…」

「ふーん…それでこれなん?」

ニヤリと笑うたユウジ先輩に指されたのは下半身で、ズボンの上からでも分かる位に勃起しとる。

「いや、これは…」

「可愛え可愛え恋人の為に俺が人肌脱いだるわ」

そう言うとそのままベッドに押し倒されて、深い深いキスをされる。
Tシャツの裾から這う手に抵抗出来る訳もなく、俺は再びベッドの上で喘ぐ羽目になった。


あれはホンマ夢だったんやろか。
夢にしてはリアルやったなぁ…。


そんな事を考えとった俺に、ユウジ先輩が耳元で囁いた。


『ちっさい俺より気持ちようさせたるで』



……ホントに夢やったんか…?







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