『どうしようもないくらいに、君を愛すよ。』昨日は俺の大事な大事な彼女、財前光の誕生日やった。一緒に迎える初めての誕生日。俺は光にペアリングをあげた。光はものすごく喜んでくれた。
俺ん家に泊めて、甘い甘いセックスをした。一緒に裸のまんま肌を寄せ合って眠りにつく。俺と光の薬指には同じ輝きがあった。俺の方が幸せで死にそうや、と思った。その、翌朝。
俺の真横で眠る、美少年は誰?
「んぅ…けんや、さん、」
「お、起きた?」
「ん、おはよございます」
やっぱりどう見ても光なんやけど!
昨日まで女の子やったはずの光。柔らかい胸はぺったんこで、声は心なしか低い気もする。…と、言うことはこのシーツの下の下半身は………いやいやいやいや!俺が寝ぼけとるだけかもしれへん!
「寒…昨日何も着ないで寝てもうたからなぁ」
「せ、せやな!」
「なんか羽織るモン………………え、」
「………!」
きゃあぁああ!
光の低音が忍足家に響きました。誰もおらんくてよかったわ…。
「け、謙也さん!おっぱいが!おっぱいがない!うちのおっぱい!!」
「お、落ち着こ!ちょぉ冷静になろう!」
「ハッ!も、もしかして…」
光はシーツの中に手突っ込んで、ナニを掴んだ、んやと思う。多分。まぁナニが何かなんて言わせんといてな。
そうして、もう一度光の大絶叫が家中に響き渡ったのやった。
「謙也さんうちになんかしたんですか?!」
「そんなんせぇへんわ!」
「どないしよう…」
「んー、何も変なモン食うとらんよなぁ…」
光は目を潤ませて、「うちのせいや…」と呟いた。ちょっとでも安心できるように、光の頭を撫でる。
「なんで?光は悪くないやんか」
「…うち、男の子になりたいって思ってもうたんです」
「え?」
「うち、いつも謙也さんに守ってもらってばっかりやから。迷惑かけてばっかりやから。もっとしっかりしとったら、うちも謙也さんのこと支えれるかなって。力になれるかなって。…いっそ男の子やったら、って、思うてもうたんです。そしたら、っ、ホンマに男の子になってもうた…!」
「ひかる…」
「…でもやっぱり女の子がいい!謙也さんの彼女でおりたい…!ふぇ…!」
あぁもう、かわええなぁ!ぎゅって抱きしめると、柔らかさはないものの腕にスッポリ入るこのサイズ感は変わらへん。
「光、泣かんといて、な?」
「やって…!」
「俺が側におったるから、安心しぃや、な?」
「…………うち、男の子やで」
「男の子でも女の子でも光は光やろ?」
「…………ほな、してくださいよ」
「へ?」
「えっち、してください」
「はぁ?!ちょ、なんでそうなんねん!」
「えっちしとってこうなってしもたんやから、もっかいしたら治るかもしれへんやんか!」
「そういう問題とちゃうんやないか…?」
「せやから、な!お願い!うち、このまま元に戻れんかったら嫌やもん!!それとも謙也さんは男のうちや嫌?」
「いや、ちゃうねん。やけど戻れる保障もないしやな、光多分めちゃくちゃ痛い思いすんで」
「謙也さん。うち誕生日。」
「昨日やん」
「た、ん、じょ、う、び!」
「…………」
「な、お願い」
もう、負けた。光って一回言い出すとなかなか曲げへんねんもん。
返事の代わりにキスをすると、光は大人しくなった。
「んむ、ふ、ん…、」
「ん……はぁ、光かわええ。なぁ、おっぱい触るで」
「……こんな乳ですが、どうぞ揉んでやってください」
「ちょ!女の子がそんなん言ったらあかん!」
「何照れとるんすか」
ちゅーするときは完璧光〜って感じやったけど(くちびるも相変わらず柔らかかったです)おっぱいはいつもと様子が違いすぎるもんやからなんだか緊張してしまう。あ、でも乳首の色一緒や。ぴんくい。
「ひぁ、ん、ぅん、っ」
「かわえ。光、気持ちい?」
乳首を指先でくりくりと触ると、光は可愛らしく鳴いた。手は動かしたまま首筋から胸にかけてキスマークをつける。女の子に比べると男のが感度悪そうやなーって思っとったけど、勘違いやったわ。人それぞれやな。光は男の子になっても敏感ちゃんやわ。
右手の動きはそのままに、光の左胸に吸い付いた。
「やぁ、ぅあ、は…!」
「…な、光。ちんこ見せて」
「や、いやや…」
「見なきゃ出来へんよ」
小さな抵抗を見せる光からシーツを剥ぎ取る。本来はないはずの光のそれは、ちっこくて、そらもうちっこくて、綺麗な色しとって、せやのにぷるぷる震えながら上向いとってホンマエロくてたまらん。光は目見開いて顔真っ赤にしとった。かわい。自分とおんなじもんついとるのに、なんでこんなかわええんやろ。
「見て、光のめっちゃ可愛い」
「も、そゆこと、言わんでください…!」
「あ、そういや光って射精したことないよな!?」
「…そりゃないでしょ。いきなり男の子になってもうたんやし」
「ほな、今からさせたるわ!何事も経験やもんな!」
「はぁ!?ちょ、待っ!!」
光のを上下に激しく擦る。最初は抵抗しとった光も、すぐにとろっとろの表情になった。あかん、可愛い。眉も目も頬も鼻も口元も全部可愛い。俺変態っぽいな。しゃーない、ホンマに可愛いねんもん。
「や、んっ、ぁ、ぁん、あっ…!」
「光、気持ちええ?」
「ふぁ、こ、んなん…しらん…っ!」
「知らんことないよ。光イきそうやろ。ぷるぷるしとる」
「ひぁっ!も、や…!」
ぷるぷると震える光のをそのまま一気に扱いて、先端を指でぐりぐり弄ると、びゅくびゅくと精液が出てきた。そのまま袋も揉むと、光はぐったりと、せやけどめちゃくちゃ気持ち良さそうな顔した。光ちゃん、精通おめでとう。ってちゃうか。
「光、どうやった?気持ち良かった?」
「………うん」
「はは。よかった。光に触られるとな、俺いつもこんな気持ちやねんで。」
「そ、すか」
「光、もうこの辺でやめとこか」
やるとは言ったものの、俺も男同士のセックスなんて経験が無い。もちろん知識は皆無で、ただ使う穴といったらここしかないよなぁ、くらいしかわからない。せやけどわからないなりにも、めっちゃくちゃ痛い思いさせるんやろなぁってことだけは想像ついた。
「…セックスして女の子に戻れるかなんて、ホンマはわかりません。もしこれから一生男の子のままで生きていくことになるなら、謙也さんを離してあげなきゃいけなくなります。男の子のうちと謙也さんは、一緒におったらあかん」
「光、」
「………って本来ならなるべきなんやろうけど。うち、めちゃくちゃ自己中で我が儘なんです。もし男の子同士でも、謙也さんの恋人でおりたいんです」
こんなにも愛されていることが、たまらないなぁと思った。たまらなく可愛くて、たまらなく愛しくて、たまらなく大切だ。自分が一番不安なはずやのに、「男の子でも謙也さんの恋人になれるって、信じたいの。せやから、謙也さんさえよければ、抱いてほしいです」だなんて健気なことを言われたらこっちが泣けてくる。せやけどそんなの情けないから、必死で涙を堪えて光のくちびるにもう一度噛み付いた。