私はサタン、西洋地獄の王だ。今日は日本の地獄へやって来た。
「よろしくどうぞ」
「これは!ご丁寧に」
いずれは東洋もこのサタンの傘下に収めてやろう。なに、アジアの小国など平和ボケしているに決まっている。
「遠い所をようこそ」
これが閻魔だ。ホラ見ろいかにも人がよさそうだ。
「いえいえこちらこそ…急にお邪魔して」
こりゃ肩すかしなくらいだな。
「いや、ゆっくり話したいところですが私も忙しい身でしてな…案内は部下にさせましょう」
ふん、目的は偵察だ。案内が誰だろうと構わん。
「ぜひご自由に回ってください」
そうするつもりだ。
「私の補佐官の鬼灯です。優秀な部下ですご安心ください。鬼灯君くれぐれもそそうのないようにな」
「はい」
うむ…治国に有能な片腕はつきものだからな。ついでにコイツもよく観察しておこう。
「よろしくお願いします」
ふん、しかし鬼にしちゃ細っこい奴だな簡単に潰せそうだ
「サタン様は背が高くていらっしゃいますね。グリーンジャイアントのようだ」
えっ…
「私など小さく見えるでしょう」
「えっ……うん……そうだね…」
何だコイツもしや私の心を見透かして…いや……まさかな……
ハッ…でも漫画やRPGだとこういう細身の奴が最強だったりする…
冷静、切れ長、丁寧口調
これは最強の基本だ…油断できないぞ
あれから、私はこのジャパニーズのとんでもない光景を一気に見せられた。悪魔の子達はよっぽどいい子なんだなぁ……
「お食事をご用意させていただきました」
「おお、それはかたじけない」
そして、部屋に通されたが椅子に一人の女の子が座っていた。
「あ…鬼灯様ッ!」
「おや、ななしさんここに居たんですか。紹介しますEU地獄のサタン王です」
「あら…失礼しました。閻魔の孫のななしですどうか日本の地獄をこれからもよろしくお願いします。じっちゃんの名にかけて」
最後の言葉にどこぞの金田一の少年が思い浮かんだ。
それは、そうとあの閻魔の孫といってもそんなカケラもない綺麗で可愛らしい女性だ。
なんて可愛らしいんだ!!
「お孫さんでしたか。なんて可愛らしい!!!是非私の孫息子に嫁がせたい!」
「可愛らしいなんてそんな…まごむ」「サタン様、それよりお料理が冷めないうちに」
「あ…あぁ…そうだね」
めっちゃ睨まれたんだけど!!!
なんで!?私なんかしたかなぁ!?
恐いよジャパニーズ…!!
それにしても、ななしちゃんは可愛いなぁ…今度孫息子を連れてこよう。
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