「おに〜のパ〜ンツはい〜いぱ〜んつ〜つよ〜いぞ〜つよ〜いぞ〜」

と歌っている茄子を見て楽しそうだな混じりたいなと有紀は思った。

鬼灯も気になったのか、地獄のチップとデールこと唐瓜と茄子の元へ歩いでいく。

「ところでさァ、その歌ってなんだろうな?趣旨がよくわかんねーよな」

「え?鬼のパンツ制作会社の販促ソングじゃねえの?」

と話す唐瓜と茄子の間に割って入ったのは鬼灯。

「違いますよ」

「唐瓜君に茄子君」

「鬼灯様!それに…ななし様…!」「あー鬼灯様にななし様だ!」

ななしはそんな二人にうふふ、こんにちわと、挨拶をする。

鬼灯は原曲の話を一通りして掃除をしてくださいと二人に注意した。








「ワシが貴殿に下す判決は!衆合地獄!下着ドロなど低俗の極み!よって!99年履き古された鬼のパンツまみれの刑に処す!!」

掃除が終わった小鬼を連れて裁判中の閻魔殿にやってきた四人。

「掃除終わりましたっ」

「お疲れ様」

と、おじぃちゃんが笑う。おじぃちゃんも疲れてるだろうな。あとで肩でも揉んであげようかな30秒だけ。

「ところであの亡者は何をしたのです随分わめいてますが」

ヒィヒィ叫ぶ亡者を見て鬼灯は疑問に思った。

「あぁ…生前女性の下着を盗みあまつさえそれを誇らしくかざして捕まった変態だ」

と閻魔。

「酷い…被害者の方同じ女として同情します…。そんなに女性下着が欲しいなら通販で買えるのに…!!」

「………まぁ……その性癖はともかく窃盗ですね」

「うん…ストレス社会の歪みかな」

「それにしても今日はパンツの話題ばかりです」

と鬼灯が言った。確かに、とななしも納得する。

鬼〜のパンツは〜と歌い出す茄子を見て、

「あ、そういえば虎柄のセット私持ってます」

「「「ええっ!?」」」

たしか、クローゼットの奥にしまってあるはず。

「その姿は完全に」

えぇ、そうですね。

「鬼灯様浮気は許さないっちゃ!!」

「是非虎柄姿で言って頂きたい」

「ほ、鬼灯様が見たいなら…恥を捨てて…」

鬼灯は見れるんだ…ななし様の虎柄姿…いいな、と唐瓜と茄子は思った。その横で孫の下着事情を知るのは少し気まずいと思いながらも鬼灯に見せたくないという一心だった。

「いえ、恥ずかしがっている貴方もみたいです」

「ねぇ…鬼灯君…きみななしちゃんと付き合ってないよねえ?」

「はい、付き合っていませんよ」

「付き合っていないのに、女の子の下着姿を見るのはどうかと…」

「それもそうですねぇ…では、ななしさん付き合いますかこの私と」

「へ!?」

「そんな軽い交際、ワシは絶対みとめーーーん!!!」

滅多に怒らない閻魔が怒った所を見て唐瓜と茄子は思った。あんまり怖くないな、と。



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