「ハイどうぞ、白澤さんにお渡しください」

と書類を桃太郎に渡す鬼灯。だが、じーと見つめてくる桃太郎に鬼灯もななしも疑問を抱いた。

「鬼灯さんってやっぱり白澤様に似てますよね…目が切れ長で…」

と、桃太郎は言うが鬼灯が睨みをきかせるので言い直す

「…とっ…とは言え白澤様は…この前ななしさんが来てくださった時も今日も可愛いねぇ早く僕と遊ぼうよ、とか言ったり…お香さんが来た時だって………ですよ」

ななしは、鬼灯様の事で頭がいっぱいで、そんな事を忘れそんな事もあったかな、なんて呑気に考えていた。

「こういう、歯が浮くようなことペロッと言っちゃう人って居るんですねぇ」

と、桃太郎は困ったように言う。



ガッッ!!!



それを聞いた鬼灯は、近くにあった柱をぶん殴る。

「申し訳ございません。気にしないでください。」

説明しよう!とおじぃちゃんがいきなり現れ桃太郎に事を話していた。

二人は和漢親善競技大会の際に審判を務めた時の休憩時間、沈黙に耐えられなかった白澤が賭けをしようと提案した。乳周りが二尺八寸以上か以下かと、なんともくだらない賭けだったはずが、二人の間に確執を生んでしまった。

おじぃちゃんと桃太郎さんが居なくなったあと、鬼灯様に聞いてみた

「鬼灯様は、二尺八寸以上か以下どちらがお好みですかっ」

「ブフォ!!!」

そんなにびっくりしたのか、鬼灯は飲んでいたお茶を吹き出した。

「あら、鬼灯様大丈夫ですか!」

と、ハンカチを差し出す。良かったハンカチを持って来ていて。

「いきなりなんですか、貴方という人は」

有難うございます、とハンカチを受け取る鬼灯にななしは言った。

「いきなりじゃなかったらどうやって聞けばいいんですか?今から卑猥な事をお聞きしますとでも?」

「何故そうなるのですか。そうですねぇ、私はどちらでも良いです」

「小さくても大きくても?」

「はい、あまり気にしません」

「じゃあ私もいけるかも…」

希望はまだありますよ!ななし!

「はい?」

「いえ、なんでもありません!あっさっき手痛めてましたよね?氷持ってきます!」

氷をとりにスキップをしているななしを見て鬼灯はやれやれと首を振った。



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