三匹は今、鬼灯を起こしに鬼灯の部屋に来ていた。

「ホントだ、ちょっとの音じゃ起きないんだな」

閻魔様が先ほど鬼灯様は爆睡型って言ってたけどホントだったらしい。

「うん」

「なんとなくああいうタイプって敏感にすぐ起きそうだけどな」

「まァ別にジャックバウアーじゃねーしな」

「難しそうな本がいっぱいだ」

「あっ…クリスタルヒトシ君」

三匹は鬼灯の部屋を興味津々にみてまわる。

「アレ?それ鬼灯様のデスクにもあったような……え、もしかして2個!?すげっ……」

「なんだコレ」

「鬼灯様と…ななし様…?」

見て見ると、鬼灯様とななし様のツーショット写真だった。

「なんかあの二人って付き合ってるのか付き合ってないのかわかんねーよなー」

「え?付き合ってないの?俺この前鬼灯様がななし様の事抱きしめてるの見たよ顔は見えなかったけど」

「なんでななし様って分かったんだよ」

「ななし様の匂いだった」

「犬ってすげー」

「でも、鬼灯様とななし様の匂いってほとんど同じなんだよなぁ…今もかすかにななし様の匂いがする」

クンクンしても、やっぱりななし様の匂いがするんだよなぁ…

「でも今はななし様居ないからな…」

「いつも一緒に居るから匂いが一緒になっちゃったんじゃねーか」

「しかし、鬼灯様起きないな」

「お疲れなんだね…」

「やっぱり起こすのよそうよ…」

「鬼灯様…ゆっくり寝てね。子守唄でも歌ってあげよう!ちっちゃな頃から悪ガキでぇ〜15で不良と呼ばれたよぉ〜〜♪」

「シロッシロッ!子守唄でギザギザハートボケはもはや定番だろ」

「えっ?そう?」

「ここは俺に任せろ!…くまのこみていたかくれんぼ〜おしりをだしたこいっとうしょう〜♪」

「ギャアアアアア!ルリオそれエンディング!子守唄はオープニング!」

「チッ…チクショウ鳥の歌声は魅惑のチキルームだ」

「つられてしまうっ!」

「「「い〜いない〜いなに〜んげんってい〜い〜 なおいしいおやつにほかほかごはん〜こどものかえりをまってるだろなぼくもかえ〜ろおうちへかえろ」」」

合唱をしていたら

でんでんでんぐりがえって

と、一人低い声が混じってきた。

バイバイバイッヒィィ!!イヤァァァ!蹴らないで!ごめんなさい!!」

「動物相手にそんなことしませんよ」

「さっきからうるさいんですけど……市原悦子さんの声で『桃太郎』が再生される夢を見ましたよ…それに…」

鬼灯様が目を向けた先には、布団に埋れながら呼吸運動をするなにか。

「んっ……」

「えっななし様?」

先ほどは、鬼灯が死角になってななしが見えなかったらしい。

「ですので、静かにしてください」

どうして、ななし様が鬼灯様と一緒に寝ているんだろう。三匹は疑問に思う。

「「「(この二人って……)」」」

「何か用ですか?」

「…非番だったから仕事のアドバイス等を頂けたらと…」

「徹夜明けの爆睡は無理に起こされると結構辛いんですよ…勘弁してください」

そういいながら立ち上がろうとした鬼灯に、

「………んっ…鬼灯様…行かないで」

と、鬼灯の腰に手を回しながら寝息を立てるななし。おそらく、今のは寝言だったらしい。

「……………困りましたねぇ…シロさん、もう少し寝てからあとでお話を聞きます」

腰に手を回されて動けない鬼灯は、もう少し寝るといった。

「…わ、わかりました…」








鬼灯の部屋を出た三匹は思う、

「「「あの二人ってどうゆう関係なんだろう」」」





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