「ただいまー!!やったー!今日から夏休みだー!!」

「おかえりなさい、良かったですね夏休み」

「良かったでは表し切れない程の幸福感に満ちているのです!」

「ところで、あなた私に襲われたいのですか?」

「はい?」

意味がわからない、なんで襲われなくちゃいけないんだ。

やっぱ鬼灯さんって何処かおかしいよね

なんて思っていると、ベッドから立ち上がり私の方へと近付いてきた。

「分からないのですか?」

近付いた鬼灯様は、私の背に合わせ少し前かがみになり顔を近づけてそう言った。

「はい、まったくわかりません」

すると、鬼灯様は私を引き寄せた。

「ほんと小悪魔ですね、貴方は」

「はい?…てか離れてくださいよッ」

「私も脱いだ方がいいですかね」

「はぁ?」

そういって、鬼灯さんはブラのホックへと手をかける。

ん?ブラのホック?

ブラのホック!?

「いつの間に脱がしたんですか!!鬼灯さん!!やめてください!!」

「貴方が自分で脱いだんでしょう」

「いつ!!!」

「『ただいまー!!!やったー!!今日から夏休みだー!!』と言っていた当たりからです」

最初じゃねえか!

そうか、私はいつもの癖をこの鬼さんの前で晒してしまったのか。

学校から帰ると着いた瞬間制服を脱ぎ捨ててしまう癖直そう。でもこれから夏休みだし…忘れちゃいそうだな…

なんて考えていると、胸を締め付けていた何かが緩まった。




「……ちょ!なに!やめてくださいよ!なにホック外してるんですか!」

「男の前でそんなはしたない格好しながら考え事をするという事は襲ってくださいというようなもんです」

「違いますぅー!!!!」

もし、気付かずに考え事をしていたら…と考えると背筋が凍った。

「焦らしプレイですかね、うけてたちましょう」

「うけてたたなくていいです!!」


さぁ、夏休みはこれからだ。




prev next
back


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -