「人多いですね上野動物園」
「まぁ、今日は休日ですからね」
今日は、上野動物園に二人で来ている。ほんとに人が多い。時折、すれ違う女の子達が鬼灯さんを見て顔を赤くしたりするけどやっぱ鬼灯さんってかっこいい…ってゆうよりかは、綺麗?
でも、女の子達に言ってあげたい。
こいつ鬼だよって
「ほんとに動かないですねぇハシビロコウさん」
「…さん?」
「ハシビロコウさんを呼び捨てにすると、世間から批判を受けます。鬼灯さんも気を付けてくださいね」
「ほぅ…」
「あ!あそこにアイスありますよ!鬼灯さん!」
「そうですね」
「アイスありますよ!鬼灯さん!」
「はい」
「鬼灯さん!!」
「チッ。……分かりましたよ買えばいいんでしょう」
「えーほんとですかー?買ってくれるんですかー?そんなーいいのにー!ぐへへ…」
「そうですか?では、買いません」
「すいません嘘です買ってください」
ごめんね鬼灯さん今月はお小遣いギリギリだから今度ちゃんと返すし何か奢るね…うふふ
アイスを買ってからは、ベンチで他愛もない話をした……いや、ただしくは各、動物について深く説明をされた。
「それでは、日も落ちてきた事ですし帰りましょう」
「そうですね」
と立ち上がった時、
「あ、なまえさん」
腕を掴まれ無理矢理鬼灯さんの方へ向かされた。
そうすると、鬼灯さんの手が私の口へと伸びる。
え、なに?
そんな熱い目で見ないで欲しい。
なんか、今すっごくドキドキする…
一秒一秒が長く感じる。
「アイスついていますよ」
と、指で拭ってそれをペロッと舐めた。
「なっ……!」
「さっきから視線を浴びていましたよ」
「もっと早くいってくださいよ…ッ!!」
「おもしろかったので」
「さっきのドキドキ返せ……」
「はい?」
どうしてだろう、もっと触れて欲しいと思った。
触れられた所が熱い…。
「鬼灯さんってこうゆうの誰にでも簡単にしちゃうタイプの人ですか…」
「いえ、貴方が初めてです」
アイスを拭ったのは、と鬼灯は思った。
鬼灯さんって無駄に顔いいからドキドキしちゃう。これからやっていけるのかな…
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