俺は信じない | ナノ


▼殴らせろ



何か、知らんが俺の
パーカーが引っ張られる
んだけど!ヒソカが
引っ張ってんのか!




『テメ、引っ張んじゃ
ねぇよ!ヒソカ!』

「ヤダ




こんちくしょー。名残
惜しいが仕方ない。
アイツに捕まるくらい
なら…。




『パーカーだけくれて
やる!』




パーカーだけ脱ぎ捨て、
俺は体勢を立て直した。




「ざーんねん

『何がじゃ、貴様!』

「ユエが欲しかった
のに

『寝言は寝て言え』




ダメだ、馴れてきた。
俺、順応性高いんだな。
何か、ちっとショック
なんだが…。




「ユエ、肌綺麗だね

『うっせ』

「でも、余所見はいけ
ないよ




一気に詰め寄るヒソカに
反応が遅れてしまった。
何か、びっていったが
なんだ?




「ユエ姉!服!!」




服?キルアが叫んだから
服を見ると、斜めに切り
裂かれてた。




『テメ、ヒソカ!』

「ゴメンね

『もう服の意味ねぇし』




しゃあねぇから俺は上の
服を脱いだ。そうすると
俺もう、さらし一枚
なんだけどな。その時。




「まいった」




『「ハ?」』




まいった、そう言った
のか。あのヒソカが?
冗談、いや空耳か?




「ユエの綺麗な肌が
見れたからね




…殺っていいかな。
失格になっちまうけど、
殺っていいかな。




『フザけてんのか、
テメェ』

「ふざけてないよ

『こんのテメェ、一発
殴らせろ!』




途端に、引っ張られた。
ヒソカのもとへ。




「捕まえた

『離せ、変態!』

「嫌だ

『テメ…』




その時、額に何かが
触れた。俺は何が起きた
のか解らないが、キルア
とゴンが叫んだ。解った
のは、近くにあった
ヒソカの身体が離れて
いたということだけ。




「ごちそうさま




ヒソカにそう言われ、
俺はキスされたのだと
そこで気付いた。





ヒソカァアァッ!









殴らせろ