俺は信じない | ナノ


▼寂しい


『…くそッ』




イルミの奴があんな事
言いやがるから。むしゃ
くしゃするぜ、コンチキ
ショー。




『…アイツ等、今何
してるかな。ゴンは
ヒソカからプレート
奪えたんだかな。キルア
とかクラピカとか
レオリオとか無事
だよな…』




らしくもねぇ、人の心配
するなんて。それくらい
寂しいって事なんだよ。
家にいた時は感じな
かったくせにな。今は、
別なのか。




『…ゴン達探すか』




その時




『!』




殺気!?誰かいる!?
後ろを向くと何かが
飛んできた。




『ぅわッと!』




危ねぇ、気付かな
かったら八つ裂きに
されてたぜ。それより、
何が飛んで来たん…だ?




『トランプ…』

「流石ユエだね

『ヒソカ…』

「元気ないみたい
だね

『ヒソカ』

「どうしたんだい☆」




俺は、不本意だが
ヒソカの胸に身体を
預けた。おもっくそ
不本意だが、誰かに
触れたかった。ヒソカ
だからとかじゃ絶対
ねぇ。




「…ユエ」

『悪ィ、少しこのままに
させてくれ』




家族とかの記憶がこれ
以上思い出さないよう
に。誰かに触れて落ち
着きたかった。




「ユエ、大丈夫かい」

『ヒソカ、何でお前は』

「何だい?」

『俺を受け入れる…。
ゴン達もだが、お前も
何故受け入れる…。俺が
どんな奴かも知らない
のに、何故優しくする
んだ』




不思議でならなかった。
何故、俺に寄ってくる
のか。俺は、血で汚れ
すぎてるのに。




「ユエだからだよ

『んなの、理由になる
かよ…』

「じゃあ、どう説明
したらいいんだい?」

『それは…』

「ユエだからが
ピッタリでしょ?」




ほらまた、何で危険だと
呼ばれるお前がそんな
優しい顔で笑うんだ。
俺には、ムリなのに。




「イルミの事は気に
しなくていいよ。ただ、
言葉が足りなかっただけ
だから

『…だといいんだがな』




それだけならな、俺も
ここまでやられはしねぇ
さ。流石に、参って
んのか。













寂しい

(…ゴン、クラピカ、
レオリオ、キルア)