▼背中
『じゃあ、お先』
「うん」
そう言ってボクより先に
行くユエ。どんどん
小さくなっていく。
やっぱり、ただ者じゃ
ないね
「ヒソカ」
『やぁ、イルミ』
「ユエの事、気に
なる?」
「君もかい?」
「俺は昔から知ってる」
…それは、どういう事
かな?イルミ。
「家業が似てるから、
親父とユエの
親父さんが仲良いんだ
よね。だから、昔から
知ってんの」
アレ?ボク、口に
出してたかな?それ
とも、イルミ読心術
持ってるのかな?
「気になる?」
「何がだい?」
「だから、ユエ」
「あぁ、ただ者じゃない
って言う意味では気に
なるかな☆」
「(…まだ、気付いて
ないのか)」
イルミはじ〜ッと
こっちを見て黙ってる。
流石のボクもちょっと
怖いかな。
「ヒソカ」
「何だい?」
「ユエ、泣かせたら
許さないからね」
「解ってるよ」
イルミも相当気に
入ってるんだな…。目が
本気だね。でも、何でか
ユエの事はすぐ
壊したくはないんだ。
何故かは、解らない
けど。
「あ、ユエみっけ」
ゴールの先に見慣れた
背中を見つけた。
「ユエ」
『ぅわッ!?』
抱きつけば奇声と同時に
拳が飛んできた。もろに
鳩尾に入った。ん、
やっぱ良いね
背中
(あぁ、いい…)