望まれない事愛されない事はとても楽だから一人が好きだった。硝子、花、沈黙の部屋、そこに温度は何もない。期待されるのはとても苦しいから扉を閉めて、鍵をかけて、空気ばかりが腐っている。構わないと思った。外に出たら色んなものに押し潰されて死んでしまうと思った。
無心で、オルゴールをいじくる。頭の中でずっとメリーゴーランド見たいに回る記憶があって、それに似合う音楽を付けたい。外なんて知らない。聞こえない。俺はずっと内側で生きていたい。

誰も呼ばないで。聞かないで。ああ今日もまた眠れない夜がやって来る。
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