ネスリュカ
PKスターストームから連想してこんなネタ。
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tarstorm




今日は流星群が見えるんだって。
だから夜、リュカと一緒に屋根の上で眺めようかなと思っている。
流れ星はとても綺麗だ。
だから好き。
そんな話題をいっこくも早くリュカに話したい…でもリュカは朝10時過ぎてもまだ起きてこない。
あの子は朝に弱いから。

「リュカ〜!」

リュカを呼びながらネスは階段を駆け上がっていく。
そして部屋の扉をゆっくり開ける。
中はカーテンが閉まって暗い。
リュカはベットの毛布に潜り込んでる。
それをめくるとリュカはまだ夢の中。
リュカの寝顔は天使が舞い降りているみたい。

「リュ〜カ〜…」

頬をつついたり、身体を揺すったりしてようやく起きる。

「…いま…おむれつつくってた…。」

彼の第一声は「おはよう」ではなくて寝言。
ついついネスは笑みがこぼれた。そのおむれつはネスにごちそうさせるのかな?
ただ一つ気になるのはリュカの髪形。
いつものようなオールバックヘアーではない。寝癖が爆発して、へたすればだれだ?と認識されてもおかしくはない。
それくらいリュカの髪は大変なことになっているのだ。

「ほら、リュカ。早く起きようよ。」

ネスはリュカをベットから離そうとするけど、リュカはまたベットにぼすんと横に倒れる。
…だめだこりゃ。どうやってリュカを起こそうか…もう流星群どころではない。
ネスはリュカを無理矢理起こし、洗面所まで連れていく。

「ほら、ちゃんと顔洗って、着替えて…」

リュカにやる事を言いながら、ネスはふと思った。
まるで僕はリュカのママ見たいって。
リュカも顔を洗って目は覚めた。今度は着替え。黄色とオレンジのストライプのシャツに着替える。ただ、ペースが遅い。
ねむいのはわかるが、テキパキしてほしい。

「リュカ、今日ね、流星群が見えるんだって。」
「りゅーせーぐん?」

リュカはまだ寝ぼけてる。
まぁ、ネスも唐突な話題だからリュカがそういう風に言うのも無理はない。

「だから夜、一緒に屋根の上で見ようよ!天気も良いみたいだし!」

そう。今日の天気は雲一つもない。
空に見えるのは太陽ぐらいだ。

世界の半分を照らしていた太陽はまた明日と別れを告げて、空は闇色に、瞬く星が満ちていた。
風邪をひかないようにあったかい恰好をして、二人は屋根の上に登った。

「…ネスはなにをおねがいするの?」

満天の星空を見上げながらリュカはネスに話し掛けた。

「…僕…?…みんなと一緒にいられますようにって…そうおねがいするの。
ポーラも、ジェフも、プーも、家族も、どせいさんも、グミ族のみんなも…」

自分の願いを淡々と上げ、最後に自分の横にいる人を見遣り、

「…そしてリュカも…」
「…!」

リュカも『ともだち』として、『仲間』として、一緒にいさせてくれる。
それがとても嬉しかった。

「…リュカは?」

「もちろん、みんなとなかよく…
そしてもう泣かない。
もう悔やんで泣いたりしない。」

だから自分の力で強くなるんだって、そう誓った。

空に星が流れ、ひとつ、またひとつ…
綺麗な流れ星に思わず見とれて、願うのを忘れるくらいだった。

ひとつひとつの流れ星は消えるのが早くて、お願い事が届いたのかわからない。
でも、いつか叶うとそう信じ続けた。







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