ふれあい広場でアミティ、アルル、それにシェゾが三人で会話していた。
どうやら先日、ソニックにつれられた出来事を話していて、
得にシェゾはそれに興味津々だった。

「俺もそこで腕試ししてみるか…」

シェゾは闇の剣をかかげ、目を光らせる。

「いいかも!それでズタボロにされたりして!」

アルルはけらけらと笑う。

「そんなことないっ!アミティ!今すぐそこに連れていけ!」

シェゾはアルルにこけにされ、ぷんぷん怒っている。
プライドを傷つけられたからか?



〜空中スタジアム〜



空中スタジアムの入口の前に、男の人が二人立ってる。
見る限り剣士で、二人とも青い髪をして、一人は髪飾り、
もう一人はバンダナを巻いている。

「こんにちは!」

アミティはためらいもせずに二人に挨拶する。
髪飾りをした方の男の人は挨拶を返してくれて

「君は…確かこの前、ソニックと一緒にいた子だね。よろしく。僕はマルス。」
「あっ、はい!私、アミティ!」
「僕はアルル!」

アミティに続き、アルルも自己紹介。

「アミティにアルル…だね。」

マルスは二人の名を覚えると、隣の男の人を肘で小突く。

「ほら、君も。」
「…あぁ。俺はアイクだ。」
「アイクはIKEだから池でいいよ。」
「マルス!!」

アイクと呼ばれた人はマルスにからかわれて怒る。

「ごめんって…冗談だよ。怒らないで、アイク。」

マルスはあやまったものの、アイクは機嫌を損ね、そっぽを向く。

「それで…そちらの方は?」

マルスはシェゾを指す。

「俺か?俺は…」
「ヘンタイでいいよ!」
「だれがヘンタイだ!」
「ごめんって…ウソウソ!」

またもやアルルにこけにされ怒る。
そんなやり取りを見てマルスはクスクスと笑う。

「ほらみろ笑われてる!」
「あ、いや、なんかきみとアイク、似てるような気がして。」
「「は?」」

マルスの発言に、シェゾもアイクも片眉を上げて聞き返す。

「ばかにされて怒るそぶりとかさ。」
「どういう意味だ?マルス。」
「そのまんまだよ。アイク。」

何やら変な事を言われ、シェゾもアイクもムスッとする。

「きみ、強そうだね。」

さっきの話とはうってかわって、マルスはシェゾに話しかける。

「…なんだ?急に。」
「シェゾ…だっけ?あなたから強い力を感じる…そんな気がする。」

マルスはじっとアイクを睨む。
そこでアイクが口を挟んだ。

「そうか?俺はふつうの剣士にしか見えないけどな。」
「ふつうの剣士だと?そう思うなら試してみるか?」

シェゾが張り合おうとする。

「…面白い…受けて立とうではないか。」

二人はお互いの闘志に満ちた瞳を睨み合い、剣を構える。
シェゾが先手を取ろうと駆け出す。
アイクは剣を振り上げる。

「!」

接近したとたんにアイクは剣を振り下ろし、シェゾは飛び上がって回避。
アイクのが大地を殴りつけた瞬間、そこから噴火が起こる。
それを見たシェゾは背中に悪寒が走る。
空中に身を投げ出した以上、この攻撃法しかない。

「てあぁぁっ!!」

それは剣を振り下ろす。
そんなシェゾの攻撃をアイクは剣を片手で持ったまま攻撃をガードする。
アミティもアルルもそれを見て驚きの声を漏らす。

「アイク、すごいでしょ。アイクの持ってる剣はね、元々両手剣なんだ。」
「両手剣?」
「そう。あの剣、ラグネルって言ってね、重たいの。
だから両手で持つんだけど、アイクは片手で持ってるでしょ?それだけ力持ちなの。」

あんな華奢に見えるのに、軽々と振り回す。
そんな相手に、果たしてシェゾはかなうのだろうか…

「アレイアード・スペシャル!!」

シェゾの強力な攻撃をアイクは受け止めるが、さすがに両手でラグネルを持っている。
あまりの力にアイクは弾かれる。

「もらったァッ!!」

一瞬のスキを逃さない。
しかしアイクは剣を地面に突き刺し、噴火が起こる。

「!?」

足をすくわれるシェゾは地面にしりもちをつく。
アイクはラグネルをシェゾの鼻先に向ける。

「勝負あったな。」

すごい逆転劇に言葉も出ない。

「流石だね。二人とも。」

マルスが拍手をしながらこっちにくる。

「とりあえず二人ともけががなくて良かった。
今度はスタジアムで僕と戦おう。シェゾ。」

シェゾに挑戦状を申し込んで、アイクと共にマルスは空中スタジアムの中へと去った。

「やっぱりズタボロにされたね。シェゾ。」
「別に見くびっていた訳じゃなかった…。だが次こそは…!」
「うん!そうだね!」

アルル、シェゾ、そしてアミティはスタジアムを去った。





,
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -