年が明け、春になった。
新しい季節
新入社員が続々と入ってくる季節
千夏は久々に望月調査会社へ訪れた。
今回は警察のおつかいではなく、忍から呼び出されたのだ。
そして案内された部屋に行くと、見知った顔がいた。
「ディーラ!?!」
「HELLO!」
「どういうこと!?なんで!!」
「再就職しちゃいましたー」
「嘘!!」
「FBI辞めた」
「マジで!?!何で!!!!!!!!!!」
「色々あってさ」
「はぁ?」
「とにかく、俺の身元証人になってよ千夏」
「えー」
「ここの副社長が信用してくれないんだよ!」
「まぁ元FBIが再就職先に選ぶ企業じゃないわね」
「な?頼むよ〜」
「ったく………わかったわ。今から忍に話してくる」
「ありがとう!!」
◇24◇
忍を説得し、ディーラの再就職が決まった。
そして数日後、ディーラと千夏は回転寿司に来ていた。
「うまー!!俺日本食好きだわー!!」
「お寿司が、でしょ?」
「何でもいーんだよ。俺親日だから」
「そういうアピールウザいから。で、何で来たの?」
「千夏が心配だから」
「やかましい」
「嘘さ。今サイが日本にいるだろ?で、日本で捜査したいけど外交の問題とかで捜査することを却下されてさー」
「まぁそうでしょうね」
「でも俺はジョンの敵とりたいんだ!!」
「まさか貴方……サイを捕まえるためだけに仕事辞めたの!?」
「あぁ。これで終わらせてやる!」
「そう………」
「千夏はどうなんだ?最近元気ないけど」
「………最近声が聞こえるの」
「声?」
「知らない声。今のところ3人でてきてて………1人がどうもクラウンの笑い方に似てて…もしかしたらクラウンかもしれないの…」
「……………」
「私の過去に……もしかしたらクラウンが関わってたかもしれない」
「…………………」
「どう思う?」
「お前、ジョン達が亡くなってから一ヶ月消えただろ?」
「え……えぇ」
「その時もしかしたら…お前捕らえられてたんじゃねぇ?」
「…………………」
「もう今だから言うけど、俺達、お前の過去洗ってたんだ」
「は?」
サラの死後、千夏の調書が見つかったこと、そして何故千夏が日本に送られたのかを説明したディーラ
「お前にクラウンの話を聞いて、ゾッとした。クラウンが恐れるぐらいの何かにお前は狙われてる。メイもだけどさ。」
「……………」
「俺が今回この調査会社に就職したのも、もう合法的な調べじゃ間に合わないからだ。」
「ディーラ………」
「改めて言うけど。本当に気をつけろ。いいな?お前の敵は近づいて来ている」
「………うん。ありがとね、ディーラ」
「ん?」
「声が聞こえるっていったら、励ますんじゃなくてちゃんと原因を考えてくれる。」
「ま、それが俺とお前の仲だろ」
「ありがと。」
その頃………
「シハシハシハ!お久しぶりです笛吹さん!」
「あぁ」
かつて千夏と共同捜査を行った、アンドリュー・シクソンが警視庁に来ていた。