フェイはベタベタした関係が嫌いだ。いや、嫌いかどうかは言い切れないしただの憶測かもしれないが、ボクに対する態度を見ていたらそんな感じがする。


「近いってば離れて」


ほら、今だってボクと少し肩があたる位の距離にいるだけでこの反応だ。言ってしまえばボク達は恋人同士。隣に座ることは勿論、こんな風に部屋で寛ぐって言ったらもっとやましい事だってするだろうに。


「サル」

「……けち」


訴えるつもりでフェイの太ももに手を伸ばしてみるけど睨まれてしまってはこれ以上の事を実行する勇気も無くなってしまうわけで、ボクは仕方なくその手を自分の頭の後ろに組んで背もたれに凭れた。


「これじゃあ何も出来ないじゃないか」


せっかくフェイと恋人同士になれたっていうのにさ。そう言ってわざとらしい溜め息をついてみせる。大体ボクに好かれていること自体にもっと喜びを感じて欲しいよね。ボクは皇帝だぞ、皇帝。それからもう一度溜め息をつけば フェイも呆れたように溜め息をついた。


「あのさぁ……」

「?」

「……」


ボクの方に向き直っては言葉を探しているフェイ。何を言い出すのかと思ったら遠慮がちに呟かれる。


「君はいつもそんな事ばかり考えてるの?」


ボクはその言葉に思わず顔をしかめた。なんだなんだ。ボクを万年発情期とでも言いたいのか。


「好きで好きで堪らない人がすぐ隣にいたら普通は平常心 でいられるわけないだろ」

「……」

「そんな目で見ないでくれるかな」


失礼な。本当にフェイは素直すぎる。素直なのはいいことだと思うけど、だけど、ボクにだって人間の心があるわけだからもう少しくらい気遣ってくれたっていいと思う。ああ、でも。


「……ただの発情期だよ、それ」


嘘がつけないっていうのは分かりやすくていいかもね。

ボクは微かに赤くなったフェイの頬に軽くキスをした。






まずは愛を識ることからはじめよう
(なっ、何して…!)
(だってしてほしそうにしてたから)
(してない!)


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麻様より頂きました!神作!!
ツンツンしてるフェイくんかわゆいデス^//^
変態なサルとか通常運転((←←

とりあえずこれからも相互宜しくお願い致します、麻様!!