※会話文


「今朝めっちゃ怖い夢見た」
「へぇ。どんな夢だい?」
「蓮巳のメガネを割る夢」
「ふ…ふふ、面白い夢じゃないか」
「いや面白くないし。超怖かったわ。夢の中で廊下を歩いてたら蓮巳のメガネが落ちてたんだよ。そのことに気付かなくて思いっきり踏んじゃってさ。そしたらいきなり目の前に特攻服着た蓮巳が現れて『メガネのことかーーーー!!!!!』って叫びながらスーパーサイヤ人になるの。そこで目が覚めた。めっちゃ怖かった」
「何その夢すごく見たい!君は現実でもよく敬人に怒られてるね。昨日も追いかけ回されてなかったかい?」
「よく知ってるね。10分くらい追いかけ回されたよ。リアル鬼ごっこかっつーの」
「理由は?」
「スカートの丈が短いから」
「おや、それで今日は控えめなんだね。残念だよ、君の綺麗な足が見えなくて」
「薫くんみたいなこと言わないでよ。天祥院はそういうキャラじゃないと信じてるのに」
「ふふ、安心してよ。君にしか興味ないから」
「勘弁して」
「素直じゃないね。そこが可愛いけれど」
「あ、紅茶無くなった。しののんおかわり〜」
「なまえさん、これで5杯目ですよ?あんまり飲みすぎると夜眠れなくなってしまいます…」
「大丈夫。私寝る直前に緑茶飲んでも熟睡できるタイプだから。いつどこでも寝れるから。なんなら今ここで寝ようか?グゥ」
「ほ、本当に寝てる…!なまえさんすごい!」
「うん、確かにすごいけどアイドルとして鼻提灯はダメだと思うな。なまえ、起きて」
「はっ。あれ、私何してたんだっけ。あ、そうだ。紅茶部にお邪魔してたんだ」
「これだけ顔を出すならいっそのこと部員になったらどうだい?」
「部員かあ…紅茶部楽しそうだけど部員はちょっとなぁ。マネージャーとか募集してないの?」
「マネージャーでも大歓迎だよ。その代わり紅茶の調達や部費の管理を全部任せることになるけど」
「わかったマネージャー諦める。しののんお茶おかわり〜」
「ふふ、はぁい。お茶菓子もどうぞ」
「わーい!クッキーだー!」
「明日も来るだろう?君の好きなお菓子を用意してあげる」
「マジで?じゃあケーキがいい!」
「わかった。楽しみにしててね」
「イェーイ!!」
「お礼はデートで良いよ」
「マジかよ…ちゃっかりしてんな。別に良いけど、あんた外出して大丈夫なの?体の具合は?」
「ここのところすごく調子が良いんだ。心配は無用だよ」
「ふーん。りょ」
「りょ?」
「了解って意味」
「へぇ。流行ってるのかい?」
「いや流行ってるって言うか…了解って全部言うのがめんどくさいから略してるって感じ」
「なるほど。…君は確かモンブランが好きだったね?明日のケーキはモンブランで良いかい?」
「え?うん。むしろ希望」
「りょ」
「!?!?」
「こういう使い方で合ってる?」
「あービックリした!うん。合ってる合ってる。天祥院が『りょ』とか予想外過ぎてリアクションに困っちゃったよ…」
「僕が使うとおかしい?」
「おかしい」
「じゃあ敬人に使ってみようかな」
「使って使って。目の前でやられたら笑う自信あるわ」
「ところでなまえ。デートはどこがいい?」
「あーデートね。うーん……近場」
「近場か…グアムとか?」
「天祥院にとっての近場ってグアム???マジパネェ」
「パネェ?それはどういう意味だい?」
「半端ない」
「へえ。君は面白い言葉をたくさん使うんだね」
「いやそうでも無いよ。ていうか天祥院のスマホ光ってるよ。電話じゃない?」
「おや、本当だ。ちょっと席を外すね。もしもし?」
『英智か!?そこにみょうじはいるか!?』
「ぎくぅ」
「なまえ?いるけど、どうかしたのかい?」
『どうしたもこうしたもない!あいつは弓道部のマネージャーだぞ!?部活に顔を出さないマネージャーがどこにいる!!』
「ここにいるよ〜」
「って、なまえが言ってるけど」
『みょうじーー!!!聞こえてるならさっさと来い!!一分以内に来なかったら五時間説教してやるからな!!』
「うーわ出たよ説教モード。申し訳ありませんが廊下を走らないと一分じゃそちらに行けません。この間廊下を走ってあなたに怒られたみょうじは深ぁく反省したのです。よって、無理」
『屁理屈を言うな!!良いから早く来い!!』
「え〜ダルい。今日は紅茶部のみょうじでいたい」
『何!?わがままなことを…!』
「だってしののんが可愛いんだもん」
「ぼ、僕…!?」
『理由が不純だ!!!!』
「あと天祥院がここに残って欲しいって」
「マネージャーになってくれるなら大歓迎だよ」
「いやその件はお断りしたから。とりあえず今日は紅茶部にー…」

 ブツッ

「あれ?電話切れちゃった」
「良いのかい?かなり怒ってるみたいだったけど」
「良いよ良いよ。あいつが機嫌良かったことなんて無いし。いつもあんな感じじゃん」
「そんなことないよ。君に説教する時の敬人はとても機嫌が良い。最も生き生きしてる瞬間とも言えるね」
「マジで?あいつどんな趣味してんだよ。迷惑だわ」
「ところで廊下が騒がしいね」
「本当だ。誰か走ってんのかな」
「だいたい検討はつくけどね」
「え?本当?なになに教え、」

バンッッ

「みょうじーーー!!!貴様ァッ!今日という今日は許さん!そこに土下座しろ!五時間とは言わず二十四時間みっちり説教してやる……!!」
「やっぱりね。ご苦労様、敬人」
「英智!お前も知ってるなら何故こいつを追い出さない!?」
「ふふ、たまには僕も彼女とお茶がしたくてね。ごめんごめん」
「お前が甘やかすからこいつはどんどんダメ人間になっていくんだ!オイみょうじ!聞いてるのか!さっさと立て!逃げても無駄だぞ!お前の体力が尽きるまで追いかけ回してやる…!」
「グゥ」
「寝たふりしても無駄だ!起きろ!」
「敬人、なまえは本当に寝てるよ」
「そんなわけあるか!こんな短時間で寝れるわけがないだろう!みょうじ!良い加減に狸寝入りはやめろ!!」
「グゥ」
「鼻提灯…?ま、まさか…!オイ!オイ起きろみょうじ!本当に寝ているのか!?オイ!!」
「グゥ」
「!?!?熟睡…だと!?」
「ふふふ、可愛い寝顔だね。鼻提灯が無ければ口付けたいくらいだよ」
「ふざけたことを言うな!英智もこいつを起こすのを手伝え!」
「りょ〜」
「!?!?英智!?!?」


「 ( ふふ、なまえさん笑ってる。紅茶部は今日も賑やかだなぁ ) 」



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