「ふんぬううううう」
「何やってんのなまえちゃん」
「ほああああ」
「ちょっと、なまえちゃん」
「うおおおおおっ」
「…」
「あれ?なんだ及川来てたの。ちょうど良いや、手伝って」
「だから何やってんのって。お馬鹿ちゃん」
「見りゃわかんでしょ。筋トレだよ筋トレ」
「筋トレ?どちらかと言うとそれ柔軟だよね」
「どっちでもええわ」
「で?何で急に柔軟してんの?」
「食欲の秋に便乗しすぎた」
「つまり太ったんだね」
「言うな」
「確かに夏より肥えたよね。主にお腹が」
「及川、オブラートって言葉知ってる?」
「なまえちゃん辞書にはそんな言葉乗ってないなぁ。あと可愛いって言葉も」
「今すぐその辞書捨てろ」
「冗談だよ子豚ちゃん」
「殺すぞ」
「怖いなぁ。手伝うからそんな睨まないでよ。ホイッ!」

 バキッ

「ッッアアアアアア」
「硬い硬い」
「あああああいたたた!いってぇ!股裂ける!ストップ及川!」
「…あのさ、もうちょっと女の子らしくしよう?」
「何で」
「いってぇじゃなくて痛いでしょ。そんな男みたいな言葉遣わない」
「それ昨日ママにも言われたわ」
「え、何、なまえちゃんって母親のことママって呼んでんの?ぷっ!お子ちゃまだね!」
「うるさい」
「いやんなまえちゃん怖ぁい」
「 ( うぜぇ ) 」
「ほらぁ〜ちゃんと脚開いて?柔軟になんないよ?」 
「いや、無理、絶対無理。できる範囲で良いよ。そんなガチじゃないから」
「甘いななまえちゃん…そんなんじゃいつまで経ってもおデブのままだよ」
「あいたたたたちょっと背中に乗んないでよ重い!つかおデブっつったろお前」
「あーあ、折角なまえちゃんのために駅前の美味しい〜ケーキ買って来てあげたのに、ダイエットしてるんじゃ食べられないね」
「え、ケーキ…」
「だって今ダイエット中なんでしょ?」
「いや、でも、」
「みっちゃんに食べて貰おうか」
「みっちゃんって誰だよ。ッハ!?まさかママのことか!?あんたママのことみっちゃんって呼んでんのか!?」
「みっちゃんがそう呼んでって」
「ママぁあ!顔がイケメンだからって騙されてるよぉお!目を覚まして…こいつのどこが良いの…」
「俺をそんな風に言う女の子はなまえちゃんくらいだよ」
「そんなことねーよ。自意識過剰も大概にして下さあいたたたたたギブギブギブ!」
「及川様かっこいい素敵って言ったらどいてあげる」
「このゲス川ぁああ」
「え?何て?」
「アアアアアア」
「及川様かっこいい。さんはい」
「ぐぅう…!…お、おい、」
「うんうんその調子」
「おい…お、おえええ」
「吐かないでなまえちゃん」
「ううう…お、お、」
「頑張れー」
「ぐ…!…と、」
「 ( と? ) 」
「徹…」
「 ( え ) 」
「痛いよぉ…徹…」
「…」
「…?」
「…」
「…徹?」
「!?!?!?!?」

ボフンッッ

「わあああ及川どうした!?」
「なん…なんっ…!」
「え、え?なんて?」
「なん、何だよ今の!!」
「何が」
「何じゃないよ!?今のは反則でしょ!?ズルイよ何なの今のは!」
「反則と言われましても… ( え、あまりに痛すぎて自分が何言ったのか忘れたわ ) 」
「馬鹿馬鹿馬鹿!なまえちゃんの馬鹿!」
「お前が馬鹿」
「何でそんなに可愛いんだよもう!!ムカつくくらい可愛いぃいい!!」
「はあ?さっきまで可愛くないとか言ってたくせに何なの急に 」
「なまえちゃんは十分可愛い、可愛いからダイエットなんてしなくていいよ。そのままの肥えた君が好き」
「腹立つわこいつ…」
「もう何でこんなに可愛いんだろうねなまえちゃんは!?罪深いね!?ケーキでも俺の初めてでも何でもあげちゃうよ!」
「あ、うん、ケーキは、欲しい」
「え!俺の初めて、欲しいの…!?」
「いや違う。欲しいのはケーキ」
「みっちゃーん!!今日なまえちゃんはうちにお泊りしまぁっす!!」
「…」

 聞けよお馬鹿さん


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幼馴染兼彼女の母親をあだ名で呼ぶ及川が書きたかっただけ。



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