窓を開けると部屋に吹き込んでくる風と共に感じた夜の匂い。
肌寒い、切なげな風は君のことを思い出させた。


朝からお天気お姉さんが必須アイテムだと言っていたのに傘を忘れた雨の日。
昇降口で止む気配の無い雨に立ち往生していた私に、いつもの得意気な笑顔を浮かべながら傘を差し出してくれた。


私が困ってる時、不安な時、どんな時もなんだかんだ敦也は側に居てくれた。確かにちょっとムカついたこともあったけど、敦也がいたから私は楽しかった。笑っていられた。敦也が私と士郎くんの前から消えた時、そこでやっとわかったの。敦也が私を支えてくれていたこと。私の中で敦也の存在がいつの間にか大きなものになっていたこと。あの日から何をしていても敦也のことを思い出すの。敦也の笑顔が見たくなるの。



会いたい、会いたいよ。
こんなに寂しくさせといて知らん顔なんて卑怯だよ。



士郎くんたちの試合を見てると、そこに敦也がいればいいのにって思うの。なにしてても、どこにいても敦也のことばっかり考えちゃうの。それを士郎くんに言ったら、私は敦也に恋してるんだって。「10年以上も気付かないなんてごんべちゃんはバカだなぁ。」って言われちゃった。なんでもっと早く気付かなかったんだろう。敦也のこと好きだって知って嬉しいのに悲しいんだよ。なんでだろうね。不思議だなぁ。




罵倒すらリフレイン
(泣いてんのか、笑ってんのかどっちかにしろよ。)
(お前は本当にバカだなぁ。)

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