今日は良いお天気だからお外で遊んで来たらどう?外に出てみるとお母さんの言った通り、空は雲一つない快晴だった。

あぁ、みっちゃんどうしてるかな。こっちに着いたらお手紙送るねなんて約束したから家に帰ったら書かなきゃな。ちーちゃん今日もさっちゃんに振り回されてないかな、大丈夫かな。…皆、元気かなぁ。

行く宛もなく河原で一人遠く離れてしまった友達のことを考えるとついつい気持ちが落ち込んでしまって鼻の奥がツンとした。お別れ会を開いてくれたときもお見送りに来てくれたときもどこか恥ずかしくて泣けなかったけれどこうやって離れ離れになってしまったことを実感すると不意に切なくなって視界がぐにゃりと歪んだ。



「どうしたんだ?」



振り返ると同い年ぐらいの子が私の顔を覗き込むようにして立っていた。



「あ、俺は円堂守!お前は?」
「…ごんべ、ななしごんべ」
「ごんべは引っ越してきたのか?」



涙を拭いながらこくりと頷くと円堂くんはニカッと笑った。



「そっか。俺、引っ越したこと無いから友達と離れるとかよくわかんないけどさ、今ごんべと会えてすっげー嬉しいんだ!だから一緒にサッカーやろうぜ!」



そうやって差し出された円堂くんの手は太陽の様に暖かくてとても安心したのを覚えている。今もずっと円堂くんの笑顔は太陽みたいに眩しくて、見てるこっちも思わず笑顔になってしまう。



「おーい、ごんべー!部活行こうぜー!」



隣のクラスのHRが終わったらしい。待ちきれないとばかりに私を呼んだ大きな声に「うん!」と少し苦笑気味に返事をして頼もしいサッカー部キャプテンの彼の元へ駆けた。




幸せお届け便
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -