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  犬が噛みついた日(B/後輩×先輩)





※後輩(光輝)×先輩






「せんぱーい!!」

「おぉ光輝か!!」

こいつは部活の後輩の山下光輝。甘い顔したイケメンだ。出会った当初からなついてくれる可愛い後輩なんだが。

「ぐはっ!!」

スキンシップが激しくて、少々困る。今もおもいっきり抱きつかれて痛い。俺の身長は186pで光輝は178p。こんな大きい男二人が抱き合ってるのは絵面が悪い。イケメン二人が抱き合ってるいるのならまだましかもしれんが、俺はブサイクだ。良くて平凡。そんな俺とイケメン光輝が抱き合っているのは絵面最悪だろ。まぁ何回言ってもやめないからもう諦めたが、せめて抱きつく力を緩めてほしい。

「先輩は今日も可愛いですね」

光輝は会うたんびに可愛いと言ってくる。

「あのな、可愛い言うのはやめろって」

光輝以外に可愛いなんて言われたことはない。自他共に可愛いと思える容姿はしてないぞ。むしろ逆だからな。お世辞でも可愛いなんて言える容姿じゃないぞ。つーか、男に可愛いってなんだよ。…いや、まぁ俺も光輝に対して可愛いって言うけど、それは光輝はイケメンだし、犬みたいで可愛いから、いいはずだ。

「なんでですか?先輩は可愛いですよ」

首を傾げている光輝可愛い!!

「あのな、俺は可愛いくない。男に可愛いって言っていいのは光輝みたいなやつだ。ほんと犬みたいで可愛いな、光輝は。弟として家に欲しいくらいだよ」

そう言って頭を撫でた。光輝の髪はサラサラだけどフワフワという最強にいい意味でヤバイ髪だ。いつも撫でてやるとすげー嬉しそうに笑うんだよな。

けど、今日はいつもと違った。撫でたのに笑わない。笑わないどころか少し不機嫌そうにみえる。気になって理由を聞こうとしたら聞く前に去られてしまった。



まさか放課後あんなことが起こるとは思ってもいなかった。
つーか誰も思えるわけねーよ。








今の状況に至るまでを整理してみよう。

今日は部活がなくそのまま帰るつもりだった。しかし光輝に呼び止められ話があると言われ、俺もあの時のことを聞こうと思い着いてった。場所は部室で、そして突然俺は光輝に押し倒された…。何故だ!!

「光輝なんで俺はお前に押し倒されてるんだ…?」

アハハハと笑われた。笑う要素はどこにもないぞ?


「それはですね、先輩」

顔が近づいてきたと思ったら耳元でしゃべられた。顔だけじゃなく、声もイケメンだからなんか恥ずかしくなってくる。

「このあと先輩は俺にヤられるんですよ」

「はい?」

やられる?今から俺は光輝にボコられる!?そんなにあの時頭を撫でたことが嫌だったのかよ。でもいつもやってることだし、光輝は喜んでたから。
それとも、もとから俺のことが嫌いだったとか…。うわー、そうだったらガチでショックだ…。

「先輩全部声に出てますよ」

「まじか」

「まじです。あと先輩安心してください。」

「安心?」

「はい、俺は先輩が大好きです。なのでヤられると言ってもボコられる方じゃなく抱かれる方ですから。いわゆるセッ「おぉぉい、何を言ってるんだ光輝くん」

「先輩言葉遣い変ですよ」

変にもなるだろ!!今から俺は光輝にボコられるわけではなく抱かれるわけですか!!何故、どうして、なぜーーー!!

「先輩また声に出てます。可愛い」

またか俺…。

「初めて先輩を部活見学で見たとき、なんかすごく興味を引かれてさぁ。いざ入部してみて、先輩のことどんどん知るうちに好きになっちゃって。でも最初の頃はただの先輩として好きだったんだけど、最近は恋愛の意味で好きって気づいちゃったんだよね。先輩が着替えてる時とかヤバくて、まじエロすぎ。今日まで耐えた俺を褒めて欲しいね」

「光輝さん、光輝さん言葉遣いが…」

「あぁ、普段はこんなしゃべり方だよ。先輩だから敬語使ってただけ。今はもういっかなって思ってさ」

「そうですか…」

「先輩もいつもみたいなしゃべり方に戻ってよ」

戻りたくても戻れません。

光輝の顔がまた近づいてきた。あんなこと聞いたあとじゃなんかドキドキする。

「今日先輩さぁ、俺に弟として欲しいって言ったじゃん。けど俺は先輩が恋人として欲しいわけ」

「今まで可愛いワンコとして先輩のことワン、ワン鳴いて慕ってきたでしょ、だからご褒美をもらわなきゃだと思うんだよねぇ…」

光輝の目がすげーギラギラしてて、飢えた本物の犬みたい。





「ねぇ、今度は先輩が…」






「ヨガリナイテヨ…」








そう言ってニヤッと笑った光輝は今まで見たことがない光輝で、俺は全身が熱くなるのを感じた。








可愛い犬だと思ってた後輩は飢えた狼で、食べられちゃいました。




end



「ヨガリナイテヨ」を言わせたくて書きましたwww













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