秘匿死刑 07

※五条視点

 皆実の身体はマジで綺麗。
 僕は奉仕されるのは好きでも、奉仕するのは別に好きじゃない。
 でも、そんな僕でも。
 ずっと舐めていたいって思うほど。
 皆実の身体は綺麗で、淫らだ。

「かわいい」

 イッてる皆実の姿を見て、素直にそう思ったのに。
 皆実はすごく不服そうな顔をした。
 なんでだよって、思わず笑ってしまう。

「ほら、皆実。……お風呂入っておいで」

 ぐったりとした皆実の身体を抱き起こす。
 余裕そうに言ってみせたけど。
 正直皆実のエロい姿見て、僕もほとんど余裕なんてないから。
 皆実をさっさとここから逃して。
 僕は僕の処理をしないとなんだけど。

「……皆実、何してんの?」

 なぜか、皆実が僕の首に手を回した。
 そしてそのまま僕にキスをする。
 さっきまで、僕にキスするの不安がってた皆実はどこへやら。
 すっかりエッチな女の子になってて。
 あー……そろそろやばいんだけどな。

「……ん」

 皆実のキスに合わせる。
 ゆっくりと優しいキスは少し物足りないけど、皆実らしくて本当にかわいい。
 主導権は簡単に取り返せるけど、そうすると本当に歯止め効かなくなりそうだから、僕は皆実のしたいようにさせてたんだけど。

「ちょ……っと、待って。皆実!」

 皆実が僕のズボンに手をかけたから、僕は慌てて皆実の手に触れた。

「なんですか?」

 なんですか、じゃねーよ。
 トロンと潤んだ目が、僕を見てる。
 何を考えてるのか、全然分からないけど。
 この状況で、しようとしてることはそれしかないから。

「僕のことはいいから。早く風呂」
「私ばっかりなんて、嫌です」

 マジで何言ってるのか、ちゃんと分かってんのかな。
 てゆーか、これもしたことあんの?
 僕が思考を巡らせてるうちに、皆実が僕のズボンのファスナーを開けて、下着から僕のソレを取り出した。
 自分でも見たことないくらい硬く怒張してる僕のソレに、手を添えて。
 やけに慣れた手つきなのはきっと気のせいじゃない。

「……っ」
「嫌だったら、言ってください」

 いつか僕が言った台詞を、皆実が吐いた。
 チュッと、やけに大きく響いたリップ音は……皆実が僕のソレを慰めた音。
 皆実らしい遠慮がちなキス。
 もどかしくて、物足りないはずなのに、興奮が止まらない。

「ん……っ」

 経験豊富じゃないとか、本当よく言ったよな。

「気持ちいい、ですか?」
「……誰に習ったの、それ」

 皆実は僕の質問に答えない。
 聞きたくはなかったからいいけど。
 まあ、聞かなくても答えは分かってるんだけど。

(アイツ……皆実になんてこと教えたんだ)

 一瞬、親友の顔が浮かんだけど。
 でもすぐに、皆実から与えられる刺激に呼び戻される。

「……っ、皆実。マジでもういいから」
「気持ちよく、ない……ですか?」

 そんな悲しそうな顔すんなよ。
 マジで限界近いんだって。
 バカみたいにデカくなってんの見たら分かるだろ。

「……気持ちよすぎなんだよ。……もう、いいって、バカッ!」

 やめろって言ってんのに。
 皆実は僕のソレを根元まで呑み込んで。
 むせこみそうになりながら、僕の全部を柔らかい口で扱いて。
 知らねーよ、もう。

「ん…んんっ」

 皆実が苦しいと分かってて。
僕は皆実の首を押さえて、腰を揺らした。

「……く、っ」

 自分本意に欲を吐き出して。
 マジでやっちまった、って思ったのに。

「ん」

 ゴックン、って皆実が全部飲み込んだから僕は呆然とした。

「皆実、ティッシュ。吐き出して!」

 呪いよりも邪悪な、僕の欲望を飲み込んで。

 皆実は意地悪く笑った。

「これで、おあいこです」

 ふにゃんと笑って、そのまま身体の力が抜けたのか。
 僕に倒れ込んだ。

(マジで、バカ)

 するだけして、寝るのは反則だろ。
 そうは思うけど、懸命な皆実の姿が可愛かったから文句も言えなくて。

(僕も大概、皆実に毒されてるな)

 溢れてくる劣情をどうにか沈めながら、僕は皆実の身体を優しく撫でた。



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