今でも君を





「ごめんね。」




今でもあの時の名前の表情が忘れられない。




くっきりと、脳裏に浮かぶ顔。




わかっていた。
あの頃の俺は名前を傷つけてばかりだったと。




「ありがとう。
真太郎のこと、好きだよ。」





好きなら何故?
そう思った。




引き止めたいと思っていた。




本当に馬鹿らしい。




答えなんて見えていたのに。




「俺は、前へ進めていないのだな。」




一緒に行こうと言っていた学校に進学したのは俺だけ。




あの頃の自分達は、同じ高校へ進学するものだと
信じて疑ってなかったのに。




そんな儚い未来は、こうもあっさり崩れ去った。




「一体俺はどうしたら良かったのだろうな。」




どうしていれば、違う未来が待っていた?




今でも名前の温もりは消し去れず。




拭えず、止めどなく溢れるこの思いは一体どうすればいい?







求め続けてる




好きだから彼女は離れた。




好きだから俺は離れたくなかった。




end





ずっと書きたかったネタ。
全然話が纏まらず、結局今の今まで放置でした…。


ImageSong/“Still Love You” by AAA



2012/06/05.


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