「ひ、……ひゃなえひゃん!」
動転して私、早苗ちゃんの名前をちゃんと呼べなかった。
それに、思ったより大きな声を出しちゃってたんだ……。
エクトプラズムって、媒体である人間と、細い糸のような物でつながっているじゃない?
その細い部分が……。
切れちゃったの!!
とってもデリケートな物体だったのね。
糸が切れた瞬間、エクトプラズムは消えてしまったんだけど、早苗ちゃんはそれっきり、目を覚まさなくなっちゃった。
お医者さんにも原因はわからないんだって……。
……でも、これって私の責任よね。
悪いことしたなとは思ってるんだ。
早苗ちゃんは、全部わかってて許してくれたけど、やっぱりね……。
あっ、恵美ちゃん、変な顔してる!
眠ったままの早苗ちゃんが、どうやって私を許してくれたか、わからないんでしょう?
1、それくらいわかる
2、まったくわからない
【ENDろくろ首】
『1、それくらいわかる』
えっ、本当!?
じゃあ、恵美ちゃんも、ろくろっ首を見たんだ。
あれが早苗ちゃんなの。
私も知らなかったんだけど、ろくろっ首ってエクトプラズムが元になって生まれたお化けなんだって……。
でも、早苗ちゃんの、にゅーっと延びた首が見えるのって、霊感のある人だけだって。
さすが、恵美ちゃんだね。
あーあ、早苗ちゃんのこと知ってたのか……、じゃあ私の話つまらなかったでしょ。
ごめんね。
えっ、知ってたわけじゃない!?
なんとなく答えただけなの!?
ひっどーい、あやまって損しちゃった。
早苗ちゃんの秘密って、まだまだあったんだけど、もう話すのやーめた。
さ、早く次に行こう。
『2、まったくわからない』
やっぱり、わからないよね。
早苗ちゃんはね、人間じゃなくなったの!
だからって死んだ訳じゃないよ。
……うーん、お化けっていうのかなぁ。
ろくろっ首になっちゃったんだ!
私も知らなかったんだけど、ろくろっ首って、エクトプラズムが元になって生まれたお化けなんだって……。
本当だよ。
あの時、消えたと思ったエクトプラズムは、消えたんじゃなくて、早苗ちゃんと一体化してたのね。
で、ろくろっ首になった早苗ちゃんは、体が眠ってる間に首をにゅーっと伸ばして、いろんな所に行ってるらしいよ。
私のところにも遊びに来たぐらいだからね。
もっとも、霊感ある人にしか、その姿が見えないらしいけど……。
恵美ちゃんだったら、霊感あるみたいだから、ろくろっ首が見えるかも……。
今夜、窓のカーテンを開けて寝てごらんよ。
……私の話はこれで終わり。
次は誰の番?
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