僕は、その手をつかんだ。
岩下さんは、ゆっくりと僕を引っ張り起こす。
立ち上がることができたが、不思議と足の痛みを感じない。
僕は、ふわふわと浮いているような感覚を感じて、足元を見てみた。
すると、僕の体がそこに横たわっていた。
その顔は、真っ白になっていて、とても生きた人間の顔じゃなかった。
(そうか、僕は死んだんだ……)
不思議とその事実を素直に受け入れることができた。
………………………………。
僕は、いつの間にか、さっきのトイレの中に立っていた。
みんな、奥から二番目の個室の中に入っていく。
僕も吸い込まれるようにそこに入っていった。
(ああ、今度は、僕自身が学校の噂になるんだ……)
そう思ったとき、不思議と誇りを感じてしまった。
いつの間にか僕の顔にも、あの仮面がはめられていることに気がついた。
そして、トイレの扉が閉まった……。
(旧校舎END)
〔攻略ページに戻る〕
TOPに戻る