40の短文描写お題 01〜20


文章修行家さんに40の短文描写お題

00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。
ハニカムの埴です。65文字以内で収めるのに苦労しました。数文字はみ出てもOKだと気付いたのは書き終わった後でした。ていうかあくまでも表現主体でモノローグと説明文は×だそうですが、モノローグも説明も入ってます…だいたいSSじゃないんだから無理してオチつけなくてもいいのに血が騒ぐんだよね…

お題はこちらからお借りしました
文章修行家さんに40の短文描写お題

01.告白 伊作先生
私は宇宙人なんですと伝えると相手は微笑んだ。「大丈夫。ここにはイエスもブッダもナポレオンもいますから」そういって薬をくれた。

三郎
「軽蔑されてもいい。私はいわゆる変態なんだ」頭巾と脚絆だけを着けた褌一丁の男が主張する。私は何も見なかったことにして襖を閉めた。

02.嘘 八左衛門
「う、浮気じゃないからな」ドアを開けた半裸の男、部屋の主は私を見て慌てた。半開きの鉄扉の隙間からは華奢なヒールのサンダルが覗く。

03.卒業 小平太
子供っぽさの抜けない彼はむせる私に向かってほざいた。「二十歳過ぎたら止めるもんなんだがな、悪いな」そういって旨そうに煙を吐いた。

04.旅 幼い雷蔵のイメージ
心配そうに見送る母さんを後に僕は今日初めて一人で出かける。切符を買い、改札を抜け、秘かに憧れていた反対側のホームで電車を待った。

05.学ぶ 伊作
「もう怒ってないから」君がそういってから小一時間経つ。「まだ怒ってる?」と尋ねたら睨み返された。女の言葉は真逆だと初めて知った。

06.電車 雷蔵
終電は逃したが幸い臨時列車が出た。週末の疲れた社内は静かで誰も喋らない。暗い窓の外に目を移せばトンネルがやけに長く感じられた。

07.ペット 八左衛門
彼は灰色の塊と転げ回ってじゃれ合う。ヨーシヨシヨシなんて何処かで聞いたことのある台詞だ。その塊は勝ち誇ったように私を見上げた。

08.癖 雷蔵
「宿題?僕の癖?えっと、そうだね。ちょっと待って。うーん、これといって。いや、やっぱり」良く分かりましたと一年生は去っていった。

09.おとな 五年・成長
旧友は背丈が伸び、がっしりとした体躯になっていた。昔は無かった傷が袖口から覗く。でも奴の笑顔は少年の日の面影を残したままだった。

10.食事 土井
自分の為に整えられた膳を前に土井半助はむせび泣いた。きり丸が学園を卒業すれば、やっとこのイナゴ尽くしともお別れができるのだ。

11.本 図書
図書委員総出で未返却の本を探す。忍玉長屋も例外ではない。だが、ここは飛ばしてもいいかと久作が指した部屋には七松と書いてあった。

12.夢
「鬼になった食満先輩が俺を捕まえようとするんだ。俺は必死で…」作兵衛が身振り手振りで今朝の悪夢を説明する光景にも見慣れてしまった。

竹谷
番組表を見た俺は狂喜した。待ちに待ったこの日がやって来たのだ。夢じゃねえの?そう思って頬をつねると目が覚めた。「竹谷八左ヱ門の段」

13.女と女
一瞬で相手の容色を値踏みし互いに己が上だと勝利の笑みを溢す。心根まで女になり切るかと、女装の教師に張り合う女装の級友に唖然とする。(伝子と仙子)

14.手紙 くの玉
洗面台の鏡に描かれたルージュの伝言。あれはマザコン男に送る愛のメッセージソングだろ?何だよ、この○○参上ってよ。俺は頭を抱えた。

15.信仰 きり丸
先生はいつも「銭と命とどっちが大事なんだ」と俺を叱る。建前で返すつもりがつい正直に銭と答えちまう。人間そう簡単に信念は変えらない。

16.遊び 利吉
「悪いがこれも仕事の内でね」と利吉さんは迫ってくるが、これは嘘だ。女が堕ちるかどうか仲間内で賭けていたのを私は柱の影で聞いていた。

17.初体験 学園長死ネタ
床に伏せることの増えた学園長が呟いた。「世に出で、育ち、親になり孫ができ、そして老いる。人は何もかも初めて尽くしじゃ。往ぬのもな」

18.仕事 三郎
三郎は鮮やかに仕留めると何事もなかったように亡骸を片付けた。私の頬を撫でながら、役得って言葉を知ってるか、と意地悪く口端を上げる。

19.化粧 仙蔵
一目見た瞬間ヤツはクッと吹き出した。「お前、メークはアップするものだろう?ダウンしてどうする」男の癖にヤツは私よりも色白だった。

20.怒り
身体の真芯から熱が沸き上がる。手にした苦無で目前に迫った相手の武器を叩き落とす。激昂して震える唇からは意味を成さない言葉が漏れた。

- 6 -
*prev | next#
目次

TOP
「#甘甘」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -