今日はクリスマス。いつもより少し手のこんだものを作ろうと早くから夕飯の下準備を始めた。純の好きな苺もたくさん用意したから、後でムースやケーキも作るつもりだ。
(あ、苺でサンタも作ろう)
下準備を一通り終えてリビングへ行くと、部屋にいたはずの純がソファに座っていて、思わず顔が綻ぶ。
(……わざわざサンタの格好してくれたの? やばい、可愛い)
後ろ姿しか見えないが、赤い服を着てサンタの帽子を被っている可愛い純を早く抱き締めたい。
だけど、前屈み気味の姿勢で動かないから、寝てるのかもしれない。静かに近寄ってソファの前へまわると、顔を上げた純と目が合った。寝ていたわけではなく、ぬいぐるみを抱き締めていただけらしい。
「めりーくりすます」
拙くそう言って、上目遣いで微笑む純に胸がドクンと高鳴る。
「っ……その服、どうしたの?」
肩の部分が大きく開いた服。そんな服、純は持っていなかったはずだ。
「拓人にもらったから……クリスマスだし着てみようかな、って……」
純は照れくさいのか、抱いていたぬいぐるみに顔をうずめる。
(なんか……)
「エロい」
「は?」
「いや、サンタ可愛いね。……そのぬいぐるみは?」
「あーなんかこれも抱きしめれば完璧とか言ってもらった……なんだろ、トナカイ?」
そう言いながら小首をかしげる純の隣に座る。
「トナカイじゃなくてクマだよ」なんて突っ込みは心の中に留めて、純を膝の上へ乗せると、ほんのり頬を赤らめた。
(確かに……完璧)
今日の純はいつも以上に可愛い。
ぎゅっとぬいぐるみごと純を抱きしめて、首筋に鼻を寄せる。チュッ、とキスを落として、むき出しの肩にも口付けると、ぴくんと体を震わせた。反応が可愛くて、そのままペロリと舐めれば小さな声を上げて肩を竦める。
「……サンタの格好してるってことはプレゼントくれるの?」
「え? あ……ごめん。何も用意して」
「じゃあ、純がプレゼントって事で良いんだよね?」
「へ……?」
純の言葉を遮るように強引に言えば、間の抜けた声を出して不安そうにこちらを振り返る。
「純のこと好きにしていいんだよね?」
……なんて、確認しているけれど、同意を得るつもりは最初からない。
「えーっと……まさ、かずさん…?」
「んー?」
(にしても、肩しか露出してないのに……凄いえろいな)
「あの、えっと……好きにしても、いいけど……優しくしてほしいな、なんて……」
顔を真っ赤にしてお願いしてくる純に「優しく?」と聞き返せば、こくりと頷く。
「……ふふ、いいよ」
思わず目を細めて、ニヤリと口角も上がった。何かを察したらしい純が息を詰めて、震え上がる。
(かーわい)
肩をはむはむと甘噛みすれば、くすぐったいのか身じろいで、ぬいぐるみをぎゅっと握った。
「っ、んん……はぁ……」
チロチロと厭らしく舐めて、下から上にベロリと舌を這わせる。可愛らしい声を上げる純をもっと啼かせたくて、服の裾から手を忍ばせれば、逃げるように体を引く。しかし、後ろから抱き締めているから、お互いの体がより密着して純は逃げ場を失った。
「あっ、ぁ……ん、ふ……」
乳首を爪の先でカリカリと刺激してやれば、甘い声を漏らしながら体をビクビク跳ねさせる。首を左右に振って俺の手を掴んだが、既に体の力は抜けており、なんの抵抗にもなっていない。体は熱を帯びて、呼吸も荒くなり、純の中心部は形を変えている。
指先で触れるか触れないかくらいの優しいタッチで胸の尖端をゆっくり撫でると、浅く息をしながら懸命に声を抑えようとする。必死に声を我慢している姿はとても可愛いし、そそられる。
「っ、ふ……ん、っ」
胸への愛撫に気を取られている純へ不意打ちをかけるように、肩をねっとり舐め上げれば甲高い声を漏らした。
「ひあっ……ぁ、ぅ……」
焦れたのか、純は足をもじもじと擦りあわせて、右手を下半身へと伸ばす。すかさずその手首を掴んで妨げれば、切なげな声を漏らした。
硬く芯をもった胸の尖端を左手の親指と中指でそれぞれ円を描くようにそーっと撫でる。右手で内腿をさわさわと撫でながら、焦らすように肩を舐めれば、厭らしく腰をくねらせて俺の名を呼んだ。
「はぁ、ぅ……正和、さん……」
「んー?」
「ぁ、っ……いじわる…しないで…」
「意地悪なんてした覚えないけど? 酷いなぁ、純は」
「っ……」
刺激が欲しくてパンパンになっているそこには触れず、下腹部を撫でて純を煽る。じわっと涙を浮かべて真っ赤に染まった横顔も愛らしい。
「はぁ、はぁ……っ」
「どうしたの? 息荒いね」
「〜〜っ」
ビクビクと震える体を撫で回して、チュッと首筋を吸い上げる。
「は、ぅ……したも、さわって……」
「なぁに? 聞こえなかった」
「っ……下も触って、ください」
クスっと笑みを零して、太腿を撫でながら「触ってるよ」と言えば、唇をぎゅっと噛んで俯いた。
(あー可愛い)
ズボンの中に手を入れて、下着越しに敏感な場所を握れば、ぐしょぐしょに濡れているのが分かる。ヌルヌルになった先をグリグリ擦って、乳首をぎゅっと摘まむ。
「あっ、あぁ……も、いく……イっちゃ…っ」
イキそうになった純から手を離して、わざと優しく撫でる。すると、イキ損ねた純は不満げに眉を顰めて、俺の方を振り返った。
「なんで……」
「なにが?」
「優しく、するって……」
「うん? でも、どうして欲しいか言ってくれないとわからないよ」
クスクスと笑ったら涙目で睨んでくるものだから、ますます苛めたくなってくる。
「こう?」
可愛く尖った乳首をカリカリと引っ掻いて、トントンと先を叩く。指先で押し込むようにすれば、再びイキそうになったのが分かって手を離す。俺の腕を掴んで体を強ばらせた純の耳元に、ふーっと息を吹きかければ、下着がじわっと熱くなった。
「あっ、あ、あっ……」
「耳に息かけられてイったの?」
「っ、うぅ……これ、やだ……」
直前に手を離されたから、きっとイってもイった気がしなかったのだろう。泣き出した純の頬に口付けて優しく問いかける。
「どうして欲しい?」
「ベッド、いきたい……」
「それで?」
「正和さんで……いっぱいにして」
可愛くおねだりできた純に、チュッとキスを落として抱き上げ、寝室へと向かったのだった。
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