フィオとモルモは光の中に居た
テレジアに還る為に2人は光の道を進んでいた
『………』
「………?」
「どうしたの、フィオ?」
「…何だか声が聞こえたんだ」
「声?」
フィオが辺りを見回す
勿論、2人の姿しか見えない
『………て』
「…まただ」
「エリーじゃないの?」
「違うと思う…」
フィオは再び辺りを見回す
しかし、やはり自分たちしか居ない
『……がい……たちの………して』
「君は誰?」
フィオは見えない相手に尋ねた
モルモには聞こえない声
それでもフィオは続けた
「僕に何を伝えたいの?」
『…たしは……カ……やく……ねが……』
「えっ?」
フィオが聞き返そうとすると、身体が光に包まれた
「……っ」
フィオは思わず目を瞑る
モルモも眩しさから目を閉じた
そして、モルモが目を開けるとフィオの姿は何処にもなかった