光が止むと、そこは世界樹の洞だった
「…倒したの?」
モルモが心配そうに聞く。フィオは頷いた
「もう…二度と生まれないはずだよ」
「どうしてです?」
エステルは不思議そうに首を傾げる
「彼は…グラニデのマナに混じっている僅かなギルガリムのマナに残された、思念のような物だから」
「今ので、完全に消滅したって事か」
「うん。だからもう…グラニデは大丈夫だよ」
そう言った瞬間、空から光が降って来た
「これは…?」
「…マナだ。エリーが負をマナに換えたんだ」
「向こうも上手く行ったって事だね!」
モルモは満面の笑顔で言った
「あっ……」
フィオとモルモの身体が光り始めた
これで、この世界での役目は終わりだ。あとは、自分の世界に還るだけ
「もう…行ってしまうんです?」
「うん…。ユーリ、エステル、本当にありがとう」
「この世界も楽しかったよ」
「オレ達の方こそ、色々サンキューな」
フィオ達の光が更に強くなる
「本当にありがとう。皆にもそう伝えて」
フィオ達は光に包まれ、その場から姿を消した